光文社文庫<br> 無間人形 新宿鮫4~新装版~

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光文社文庫
無間人形 新宿鮫4~新装版~

  • 著者名:大沢在昌
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 光文社(2018/07発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334767488

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内容説明

手軽でお洒落。若者たちの間で流行っている薬「アイスキャンディ」の正体は覚せい剤だった。密売ルートを追う鮫島(さめじま)は、藤野(ふじの)組の角(すみ)を炙り出す。さらに麻薬取締官の塔下(とうげ)から、地方財閥・香川(かがわ)家の関わりを知らされる。薬の独占を狙う角、香川昇・進兄弟の野望……。薬の利権を巡る争いは、鮫島の恋人・晶(しょう)まで巻き込んだ。鮫島は晶を救えるか!? 直木賞受賞の感動巨編!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

212
第110回(1993年)直木賞。新宿鮫シリーズ第4作である。「アイスキャンデー」を 扱う組織を追う 鮫島の存在が 圧倒的で 面白い。敵となる香川一族の 人物造形も重厚で 微妙な緊迫感を 物語に 醸し出す…鮫島の恋人 晶、香川景子など 女性陣も魅力的で 彩りを添えて 秀逸なエンターテイメント小説だった。2018/07/11

しんたろー

187
シリーズ第4巻。今回は新手の覚醒剤にまつわる事件…地方の財閥が絡んだ上、麻薬取締官も関わって、様々な人間模様が楽しめた。犯人兄弟の歪んだ行動も納得できるし、ヤクザ、晶の旧友、財閥のお嬢、地方のヤクザ崩れ、取締官らのキャラが立っていて読み易い。何よりも鮫島と晶の相思相愛ぶりが素敵で、その理想的な関係が羨ましい。事件自体の謎を追う楽しみは薄くて、ミステリとしてはあっさりしているが、中盤からのサスペンスは流石のタッチで、特に「怒涛の終盤」は職人芸とさえ感じた。こういうエンタメ作が直木賞に選ばれたことも嬉しい。2020/05/26

セウテス

86
【新宿鮫シリーズ】第4弾、直木賞受賞作品。「アイスキャンディ」という500円で買えるドラッグが、流行り出している。鮫島が調べると、それは値段の釣り合わない覚せい剤であると解る。本作が巧みである所は、捜査する鮫島側の視点は勿論、覚せい剤を売るやくざ側覚せい剤の供給元側、その利権を盗み獲ろうとする側と、きっちり分けて描いている事だろう。それぞれの争いはスリリングであり、対立する人間の思いは熱いからこそ魅力的で面白い。供給元側の男が、追い詰められ売り物に頼り、徐々に壊れていく様は覚せい剤の恐ろしさを肌で感じる。2022/05/08

びす男

77
今回は鮫島がクスリを追う。その根は深く、売人からマル暴、そして地方の財閥に。さらに、警察官と麻薬取締官のセクショナリズムが足かせとなる。恋人も巻き込んだスリリングな展開で、最後まで読者を離さない構成。覚醒剤の常習者は自滅するだけでなく、時には周囲を巻き込む事件を起こしてしまう。その恐ろしさを学べる一冊だった。2016/01/26

kei302

57
新装版(と言っても2014年だけど)借りて来た。700ページ、分厚い。一気読み。この頃から既に、大沢さんは作中で、鮫島と晶は別れるよ予告してる。芯の通った桃井が渋い。2022/11/06

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