若い読者のための哲学史

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若い読者のための哲学史

  • ISBN:9784799106853

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内容説明

哲学は「現実の本質」と、「私たちがいかに生きるべきか」から始まる。これらはソクラテスの懸念だった。古代アテネの市場で厄介な質問をし、人々に人々自身が真に理解したことがほとんどないことを示すことによって、彼は会った人々を困惑させていた。
本書では、ソクラテスやプラトン、アリストテレスから、現代の哲学者ピーター・シンガーまで、平易な文章でわかりやすく、バックグラウンドについても触れながら、西洋哲学史における偉大な思想家たちの、世界と、最良の生き方についての主要なアイデアを案内する。
また、チャールズ・ダーウィンについて扱っていることも本書の特徴のひとつだ。
ダーウィンは哲学者ではなく、「進化論」の発見者として著名だが、『種の起源』の発刊によって、神や人間についての思索に大きすぎる転機を与えたことから章をさいて触れている。

目次

1 質問し続けた男/2 真の幸福/3 わたしたちは何も知らない/4 エピクロスの園/5 気にしないことを学ぶ/6 わたしたちを操るのは誰か/7 哲学の慰め/8 完璧な島/9 キツネとライオン/10 下品で野蛮で短い/11 これは夢なのだろうか/12 賭けてみよ/13 レンズ磨き職人/14 王子と靴直し/15 部屋のなかのゾウ/16 すべての可能世界のうちで最善のもの?/17 想像上の時計職人/18 生まれながらにして自由/19 バラ色の現実/20 「誰もがそうするなら?」/21 功利的至福/22 ミネルヴァのフクロウ/23 現実の世界/24 成長するための空間/25 知性なきデザイン/26 命がけの信仰/27 団結する万国の労働者/28 だから何?/29 神は死んだ/30 仮面をかぶった願望/31 現在のフランス国王は禿げているか/32 ブー! フレー!/33 自由の苦悩/34 言葉に惑わされる/35 疑問を抱かなかった人/36 間違いから学ぶ/37 暴走列車と望まれないバイオリニスト/38 無知による公平/39 コンピューターは思考できるか/40 現代のアブ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

とも

101
とてもわかりやすい。 テーマ事にとても考えさせられて、考えることが楽しくなる。 それぞれのテーマで哲学者の考え方、つながりと歴史的背景なども学べてとてもよかった。 気になる哲学者の本や考え方をさらに読んでみよう。2021/10/09

1959のコールマン

59
☆5。素晴らしい!哲学の入門書としてはベストだろう。なにせ「史」と付いていながら、テーマが見事につながっていて音楽的。専門用語はほとんど出てこない。ガチガチに哲学、というより、それぞれの哲学者のものの考え方をいろいろ現代風にアレンジして紹介している。しかもかなり最近の哲学まで!わかりやすい!加えて通奏低音として「人間はいかに生きるのか」がしっかり流れているので、ちょっとダウナーになっていた私にとっては良いセラピーにもなった。しいて欠点を言うなら値段がちょっと高めだな、というところか。2020/03/01

nobi

54
日常的な言葉での講義風で、深淵な存在だったアウグスティヌスなど拍子抜けしてしまうほど。それでも古代ギリシャから現代までの哲学史が見渡せる凄みがある。存在を神を言葉を人生を不正を不幸を問い反駁し新たな切り口で見る。人助けのためであっても嘘は悪い:カント、宗教が悲痛な選択であった:キルケゴール、自分の人生は選べる:サルトル、言語の魔力が哲学者を混乱へ導く:ヴィトゲンシュタイン、労働者の置かれた境遇に憤った:マルクス、アイヒマンがあまりに平凡に見えた:アーレント等。次第に読者自身がどう生きるかを迫ってくるよう。2023/10/12

ころこ

51
キンドルで購入した。日替わりセールの本に総じて良い本はない。しかし、本書はなかなか良い本だと思った。哲学書といえば原注、引用注、訳注、参考文献とあり、本文以外の小さな文字ばかりのはずだが、本書はその様な正確性が無い。その代わりに初学者がうんざりする煩わしさはない。読み易さと、しっかりした語り口がある。『ソフィーの世界』は、いま思えば記述に偏りや不正確さが見受けられる。本書にはその様な偏りがない。40章建てで、各章1人ないしその人に付随した哲学者を語っていく。その語り口の導入が前章とのつながりにおいてなされ2024/11/25

江口 浩平@教育委員会

18
【哲学】オーディブルにて聴了。若い読者のための、と銘打っていることもあり、説明はとても丁寧で聴きやすかった。哲学者間のつながりもみえてよかったが、現代哲学はカバーしていない。これはちくま新書の世界哲学史Ⅲあたりを読む必要があると思う。こちらのほうが読みにくいが・・・。2025/08/12

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