創元推理文庫<br> 怪盗ニック全仕事5

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創元推理文庫
怪盗ニック全仕事5

  • ISBN:9784488201180

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内容説明

たった一枚のビンゴ・カード、百貨店で働くサンタの付けひげ、金属製の錆びた……価値のないものだけを盗む、世界で唯一の怪盗ニック・ヴェルヴェット。年齢こそ重ねつつあるが、その手腕はいっこうに衰えを知らず、窮地に陥っても持ち前の機転で切り抜ける。ライヴァルの泥棒〈白の女王〉サンドラ・パリスを助け、名警部と対決する「レオポルド警部のバッジを盗め」、ニックを名乗る偽者が現われる「偽の怪盗ニックを盗め」など、長寿シリーズならではの趣向を凝らした短編も楽しめる文庫版全集第5弾は、本邦初訳の9編を含む全14編を収録。/解説=木村仁良

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

たち

32
怪盗ニックも5冊めになりました。なぜか、前より殴られたり、撃たれたり、が多いような気がします。今回は、ちょっと、ほろっとする『クリスマス・ストッキングを盗め』と白の女王こと、サンドラ・パリスの窮地を救った(この話だけじゃないけど)『レオポルド警部のバッジを盗め』、グロリア大活躍の『二十九分間の時間を盗め』がお気に入りです。2018/06/13

みすみ

11
こんなに粒揃いなのは1巻以来じゃないか!?と嬉しい悲鳴。歳を重ね、より知能犯寄りになっていくニックの鮮やかな手際と推理が光る。特に推理成分が過去イチ多く、純粋に短編ミステリーとしても楽しめる仕上がり。「ビンゴ・カードを盗め」「吠える牧羊犬を盗め」「錆びた金属栞を盗め」「偽の怪盗ニックを盗め」辺りが特に好き。グロリアが有能なアシスタントと化してたり、久々にチャーリー・ウェストンが出てきたり。シリーズとしても良い歳の取り方をしている。次の6巻で最後かあ。もったいなくてしばらく読めないかもしれない。2025/10/04

二葉

10
ますます怪盗ってよりも、探偵ぽくなったニック物。いよいよ次で最終巻。2018/07/08

stobe1904

10
【怪盗ニックシリーズ5作目】価値のないものしか盗まない怪盗ニックシリーズの短編集。マネキンのカツラや客船の乗客の時間を盗むなど、突拍子もないものや不可能なものを盗む依頼を受けるニックだが、相変わらずのお手並みで仕事をやりとげ、おまけに付随的に発生する事件の謎解きまでやってみせる、とても楽しめるミステリである。未訳作品が少なくなりつつあるのが残念だが、次作を早く読みたい。★★★★☆2018/05/26

harukawani

8
さすがに5巻まで来ると飽きちゃいますね、毎回毎回「大好き!」というレビューを書かないといけないことに。物語自体は飽きとは無縁。自分でも引くぐらい大好きです。今作はクリスマスストーリーとサンドラ登場作が多め。つまりは何を盗めと?というhowじゃなくwhatな謎が楽しい「二十九分の時間を盗め」、錯綜した事件、ニックが事件に首を突っ込む理由など読み応え抜群でシリーズ全体でも白眉の「レオポルド警部のバッジを盗め」etc.好きな作品は多いが、マイベストはタイトルと読後感のギャップが最高な「禿げた男の櫛を盗め」。2018/06/04

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