内容説明
北町奉行所定町廻り同心、木暮信次郎が腹を刺された。信次郎から手札を預かる岡っ引の伊佐治、信次郎と旧知の小間物問屋・遠野屋清之介に衝撃が走る。襲った男は遺体で大川に上がる。背後で糸を引く黒幕は何者なのか。深まる謎のなかで見えてきたのは、信次郎の父親・右衛門の衝撃の「過去」だった――。あさのあつこの代表時代小説シリーズ、衝撃の第六弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょろこ
129
シリーズ6の一冊。信次郎が襲われた。って、これだけの彼の性格じゃ、どこで誰に恨みを買ってもおかしくない。と思いきや、どうやらこの事件、信次郎の父の過去に関係あるらしい…と、なんとも引き込まれるストーリー展開。なんだか終始、研ぎ澄まされた刀の刃をずっと見せられているようだった。その大きな要因の一つが信次郎と清之介の関係。お互いを必要以上に意識する関係がいつも以上にキリキリときた。清之介にとっての信次郎の存在の深さがまたもチラ見え。そんな刺激をくれつつもしっかりミステリとしてまとめてくるのはさすが。2022/10/28
KAZOO
128
このシリーズも6冊目となりました。現段階ではあと1冊を残すのみです。ここでは主人公の一人の同心が腹を刺されるも重症ではなく、その刺した人間が殺されて川に浮かぶという事件から同心の父親にかかわる話になります。小間物屋に手伝いを頼んで調べてもらうのですが、その間小間物屋の昔の状況がフラッシュバックのように語られます。佐伯泰英さんとは異なり人間関係がもっと濃密な感じで書かれているのがこのシリーズにのめりこんでいる理由でしょう。2019/08/21
りゅう☆
91
あの信次郎が腹を刺された。その犯人徳助は川で遺体で発見された。徳助はなぜ信次郎を殺そうとし、命を亡くしたのか?そこに隠された20年前の事件。関わったのは信次郎亡父右衛門。今回は怪我のため今でいう安楽椅子探偵の如くの信次郎。大橋屋内儀美代の素性を暴くべく、あることを依頼された清之介。ただの商人でありたいだけなのに信次郎にのめり込んでいく。絶対的な信頼をおける小暮右衛門に疑惑をかける信次郎に怒りを露にする伊佐治。相変わらず毒舌で一言も二言も余計なことを言い、相手を逆なでする信次郎なんだけど真実への追及は見事。2021/10/07
はつばあば
64
優しくていい同心だったと云う信次郎の父親。どうしてこれだけ冷めた息子ができるのかねぇ。そういえば母親の話は無かったような・・。信次郎と清之助、まるで双子がお互いの傷?心の闇をつつきあうような・・とはいっても信次郎がつつきだすのだが・・重い、暗い。それでも伊佐治がいるからまだ救われる。善し悪しはともかく清之助の心模様・信次郎の胸の内、どこかでヒビ割れしてきたように思う。次巻の「花を呑む」早く文庫にならんものか(-_-;) 2018/02/09
優希
55
いきなり信次郎が腹を刺されるところから始まるので衝撃でした、覆った男は遺体となって見つかるので、何か裏がありそうだと思わされます。謎に謎をかけるのが見事な作品でした。2022/05/07
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