内容説明
ベストセラー『神カル』の原点!
上橋菜穂子さん推薦!
「命というものの深みに届きながら、
信州の風のような爽快さと、静かな明るさがある。
これこそ夏川さんの筆の、魔法です」
シリーズ大ヒットのベストセラー『神様のカルテ』にまつわる人々の前日譚であり、かつ珠玉の短編集です。栗原一止は、信州にある24時間365日営業の本庄病院で働く内科医。本作では、医師国家試験直前の一止とその仲間たちの友情、本庄病院の内科部長・板垣(大狸)先生と敵対する事務長・金山弁二の不思議な交流、研修医となり本庄病院で働くことになった一止の医師としての葛藤と、山岳写真家である一止の妻・榛名の信念が描かれます。ますます深度を増す「神カル」ワールドをお楽しみください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
射手座の天使あきちゃん
187
お気に入りのレビュアー様が続々と読まれるのを横目で睨みながら文庫化まで苦節2年ひたすら我慢❕(笑) 神様のカルテの道路元標みたいな本ですね。 やっぱり好き、芯の強い榛名姫♡ ブレない「いぶし銀」金山事務長 いかにも豪放磊落太っ腹の大狸先生 あれ、「御嶽荘」に専務なんて居ましたっけ❔ それにしてもいつ読んでも本庄病院のお医者様は過労死一歩手前ですねぇ、これが日本の医療現場の縮図じゃないことを祈ります❕ <(^_^;2017/12/23
五右衛門
117
読了。シリーズ4作目?主人公が医学生時代のお話でした。このシリーズ好きなんですよね~登場人物がこれでもかってくらいいい人たちで。今回も御嶽荘の各面々が神棚にお供えし、御参りをする。なかなかいませんよ。そんな住人たち。そこが新たに帰る場所になりつつある榛名さん、いい、いい 内容は相変わらず医療現場で闘い続ける医者、研修医、看護師の物語ではあるんだけれど、患者のことを想いながら全力をつくす。考えるのはその後のこと。できていないです私。続編希望します。2019/05/07
TAKA
111
シリーズの前日譚。栗原一止の学生時代となぜ本庄病院を選んだかとかあの事務長の隠されたエピソードとか結婚前の榛名さんの話の短編集。特に印象的なのは神様のカルテの意味でした。人の世は、一寸先は闇 何が起こるかわからない。「命に対して傲慢にならねえことだ、命の形を作りかえることはできねぇ、限られた命の中で何が出きるかを真剣に考えることだ」医者なんて無力なんだね。でも誰かが救わなければならない。因果な商売だな。大狸先生いいこと言うんだけど医者の不養生にならないよう酒とタバコは程程に。2021/12/10
ゴンゾウ@新潮部
111
エピソード0。神様のカルテで出会う前の物語。懐かしいやら新たな発見もふんだんにありとても面白かった。本編では嫌われ役の金山事務長。実はとても志の高い人間味のある人物だった。それにしてもみんな若いですね。とてもキラキラしていた。続編を心から待ち遠しく思います。2018/05/04
★グラスハート★
103
2.5 本庄病院の事務長の思い、一止の学生時代、一止の研修医時代、榛名の冬山物語の4短編が収録されている。 私的には、一止の研修医時代の「神様のカルテ」が一番好きかな。 最近はそんなに思うことはなくなってきたけど、何か壁や打たれた時に、人は産まれた時点で終わりまでレールは引かれていると。何をどう頑張った所でそれはすでに決まった事でどうすることも出来ない。と負の思考に陥っていた。誰も答えはわからないけど、未来は変えられると希望を持つ方が幸せだろう。という事を想い出させてくれた作品でした。2018/04/08




