内容説明
医師の話ではない。人間の話をしているのだ。
栗原一止は夏目漱石を敬愛し、信州の「24時間、365日対応」の本庄病院で働く内科医である。写真家である妻・ハルの献身的な支えもあり、多忙な日々を乗り切っている一止に、母校の医局からの誘いがかかる。今の病院で一人でも多くの患者と向き合うか、母校の大学病院で最先端の医療を学ぶか。一止が選択したのは、本庄病院での続投だった(『神様のカルテ』)。
新年度、内科病棟に一止の旧友・進藤辰也が東京の病院から新任の医師としてやってくる。かつて進藤は“医学部の良心”と呼ばれていた。しかし、彼の医師としての行動は周囲を困惑させるものだった。そして、さらに大きな試練が一止たちを待ち受けていた――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
592
一作目を読んで数ヶ月。一時帰国に合わせて親愛なる読み友さんがその蔵書の一部を分けて下さったのだが、なんと第二巻がその中に入ってた!Kしゃん、ありがとう‼️二巻目のくせに一作目を超えちゃうってどういうこと⁈!テーマは、生きることと死ぬこと、そして大切な人(友人だろうが家族だろうが)と生きていくこと、ではなかろうか。「これからもずっと一緒に生きていくのだ、ハル!」にヤラれた。一止先生のますますのご活躍を祈って。そして改めて漱石が読みたくなる作品だった。2022/08/14
yoshida
416
大きく物語が展開した2巻。大事なことは、医師である前に人間であることを忘れないこと。一止と榛名の夫婦愛。古狐先生と千代夫人の夫婦愛。そして古狐先生と大狸先生の絆。2巻では改めて気づかされ、考えさせられることが多かった。登場人物がみんな、暖かで読んでいて救われる。過酷な労働環境、手を尽くしても失われる命、予想だにしなかった仲間の発病と急死。辛く苦しい出来事は多々起こる。しかし、登場する人物がひたむきで、一所懸命で、自身の役回りに真摯である。そこから悲しいだけではなく、感動が生まれてくる。納得の面白さでした。2017/03/21
青乃108号
340
かの名作の続編とあらば読まずばなるまいよ。と、読んだのではあるが。2作目にして新たな準主役級の登場人物を投入してくるのはいささか早過ぎはしないか。前作の作品世界のままで、まだまだ語れる話はあるだろうに。広げて欲しかったよ、続けて欲しかったよ。なのに、早くもマンネリ化から脱却する常套手段を投じる事に異議を唱える俺は物語に乗り切れず、どちらかと言うと、ええい婉曲な言い方はやめたまえよ。そうだよ。前作を絶賛したばかりなんだけど。何か嫌になっちゃったよ。感動的な話っぽいところも入り込めなかったよ。もういいよ。2025/11/04
mae.dat
291
シリーズ第2弾。山岳の情景表現が好いですね。前巻でも同様でしたが、この巻では益々その傾向は顕著となってね。お医者さんの勤務実態ですね。患者やその家族の言い分と言うよりは、組織としての在り方の問題である様な気がするのですけれども。クレーマー的な人はどこにでも存在し得るし、医療の現場も然りなのでしょう。でも一般民側が理解を示さず、医師が負担を強いられているという様な描きっぷりには沈鬱としますよ。これは現場からの率直な見解なのでしょうか。その辺りは大狸先生、大蔵省さんにご調整頂きたく。次は如月さん回かなぁ。2025/03/23
ちくわ
282
続編だからか…登場人物の性格や各種設定の説明が不要な分、テーマである『地域医療』や『医師の苦悩』がより掘り下げられており、前作とはまた違った読み応えがあった。通読中何度も泣いちゃったが、第三話の後にふと思い出した。祖母は長い間寝たきりだったが、急な病気で亡くなった祖父の後を追うように1週間後天に召された。元々は赤の他人であったはずの男女が、こんなに血よりも濃く繋がるんだなぁ…と驚いた事が鮮明に思い出された。『死』を含めて多くの別れがある一方、同じくらいの出会いもある…そして、その全ては人間賛歌だと感じる。2025/11/10
-
- 電子書籍
- 旦那様はすべてを与える【マイクロ】(2…
-
- 電子書籍
- ダンジョンに出会いを求めるのは間違って…




