内容説明
“ゴーストマン”VS冷血の殺し屋&中国マフィア。
21世紀最高のノワール・シリーズ。待望の第2弾。
恩義のある友からSOSが届いた。
すべてのトラブルを解決し、彼女を死地から救い出す。
それが私の仕事だ。
強奪は洋上で行われた。サファイアを運ぶ密輸船の襲撃。だが船にはサファイア以外のものも積まれていた。はるかに価値があり、はるかに危険なブツが。この強奪を立案したのはアンジェラという犯罪者だった。マカオで待機する彼女のもとに部下の生首とサファイアが一粒だけ届けられた。添えられたメッセージ――ブツを返せば残りのサファイアは返す。予想外のトラブルが起きたのだ。これを切り抜けるには信頼できる相棒が要る。
私は世界でも指折りの強盗だ。だが私の素性を知る者は誰もいない。例外はただひとり、アンジェラ。彼女は私の師匠であり、いかにして犯罪者になるか、いかにして強奪を仕切るかを教えてくれたのは彼女だった。彼女のおかげで私は一流のゴーストマンになった。そんなアンジェラから6年ぶりに連絡が届いた――SOSが。罠かもしれない。罠でも構わない。私は即座に決意する。死地マカオへ飛ぼうと。これは命がけの博打だ。だが、それが私を昂揚させるのだ。
マカオで待つのは冷血の殺し屋ローレンス。私たちの退路を断つ中国マフィア。ゴーストマン師弟コンビは知略とテクニックの限りを尽くして戦う。「このミステリーがすごい!」「週刊文春ミステリーベスト10」で第3位に輝いた『ゴーストマン 時限紙幣』に続く、最高にスタイリッシュでクールな傑作の登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
349
一作目よりだいぶ風味が落ちた。ゴーストマンはただの傷だらけのタフガイになり下がり、個性を活かした見せ場もなし。アンジェラは貨物船襲撃を計画する際に、抗不安剤を飲んでもガクブルしているような三流をなぜ面子に加えたのだろう。パクにもあっさり裏切られ、人を見る目がないのだろうか。ローレンスとかいう殺し屋も、ラスト、完全に詰みの状態までゴーストマンを追い詰めておいて、何を血迷ってカッターで切りかかったりしたのか。主人公を殺さないため以外の理由が見当たらない。文章だけはなんとなくスタイリッシュな感じを保っている。2017/10/17
遥かなる想い
187
2018年このミス海外第9位。 南シナ海を舞台にした犯罪者ゴーストマン師弟 コンビの物語である。 「アンジェラ」の存在感が抜群で 委細を放つ… アンジェラと私が巻き込まれた敵は何なのか? 姿が見えない相手との闘いが続く… マカオの黒社会の雰囲気が全編に漂う、ひどく 映像的な展開だった。2018/01/07
紅はこべ
103
この作者はアジアのことをよく調べて、日本のことも知識はあるらしいが、間違っていることも。日本でサンショウウオは食べないよね。登場するのがスキルがすごすぎる犯罪者ばかりで、クライムノヴェルだから当然とはいえ、ちょっと現実離れ。マカオには犯罪者しかいないのか。作者が生きていて、シリーズが続いたとしたら、ジャックとアンジェラの関係に進展があったのかな。アンジェラは詐欺師の方に才能があるみたい。今回ジャックは受け身だったので、もっと自ら動く彼が見たかった。作者の急死で、続編がないのがつくづく残念。2018/06/18
本木英朗
33
ロジャー・ホッブスの第2長編にして最後の作品が、これである。なんと2016年10月に亡くなったということだ。俺はこの作品はもちろん今回が初めてだ。恩義のある友からSOSが届いた。すべてのトラブルを解決し、彼女を死地から救い出す――それが私の仕事だ――というところから始まる。まあ、犯人は分かったけれど、それは別にいいよねえ。とにかく最後の最後まで読もう、うん。«彼»と«彼女»の物語も、これで終わりと思うと、ちょっとねえ。……ではでは、さようなら。2020/02/25
ハスゴン
32
読みだしたら、終わりが寂しくなるくらい疾走感がたまりません!年末のランキングもきっと賑わすことですが、返す返すもオーバードーズで亡くなるなんて! コレからきっと素晴らしいクライムサスペンスの書き手になったのに。2017/11/21
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