内容説明
ファルマが持つ現代薬学知識を伝えるべく新たに創設された帝国医薬大学校が、ついに新学期を迎える。この世界でも教授として教鞭を執ることになったファルマだったが、必ずしも彼に好意的な学生ばかりではなく!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
南北
32
ファルマは父に替わって宮廷筆頭薬師となり、帝国医薬大学校の学部長兼教授で必修授業を担当することになる。医学関係では、糖尿病、遺伝子治療などかなり高度な内容になってきた。前世に戻って実験道具などを持ってくるが、そろそろ限界も近づいてきたようだ。また神聖国から来たジュリアナはファルマを探ろうとするが、最終的には帝国に難民として受け入れられるなど、神聖国との争いは避けられそうもなくなってきた。次巻ではファルマが神聖国へ行くことになりそうだが、おもしろくなりそうだ。2025/03/29
kitten
19
図書館本。久々に読んだから、ちょっと忘れてるキャラがいくつか。この作品はファルマのチート能力のすごさが見どころだけど、今回の遺伝子治療は、現代医学の枠組をも超えてしまった。インスリンを自力で作ってしまうのも根気のいる仕事だと思ったけど、遺伝子治療って。現代医学にファンタジーをプラスしてさらにパワーアップさせた感じ。いったいどこまでいくんだか。致死性家族性不眠症って思わず検索したけど、実在する難病なんだね。治療法は存在しない。評価、星32018/08/24
Swind/神凪唐州@名古屋めしの人(作家兼名古屋めし専門料理研究家)
15
ようやく全巻手に入ったので5巻まで一気に読了。綿密に裏打ちされた薬学医学の世界がファンタジーの世界と見事に融合し、読んでいて唸らされる作品です。 5巻で注目したのは『医学と神術の融合』。現代社会でも未だ「不治の病」とされる難病、それに諦めずに挑むファルマの姿勢に心を打たれました。 あと、陛下はすっかり元気になりましたねぇ(笑) これからもますます楽しみな作品、もちろん続巻も待望です!2017/08/31
まんがジジィ
12
“点と線“のお話し。一つ一つの物語かと思っていたら最後の難病の可決のためのお話しとは。「おもしろかったです」(’-’*)♪お色気担当のエレン女史の立ち位置がかなり変わったと思うのはオヤジのボケのせいかなぁ?2019/08/28
空猫
12
ファンタジーと薬学への熱意は十分伝わってきます。そこに全力を尽くして他の部分は絞っても良さそう。他作品でも頻繁に見かける思春期的お色気シーンを無理やり取ってつける必要はないでしょう。さて異世界において神の力を持つだけでなく,もはや視座までが神の主人公。これで地上に介入したら何にせよ人間を蹂躙していると思います。彼は自分は神ではなくあくまで人間だと主張し,それが正しい在り方と思っているようですけれど。実際のところ,ここまでの状況なら,潔く神を名乗り一線を引く方がよほど人間を尊重していることになると感じます。2018/12/13