内容説明
耳袋を勝手に刊行しようとしていた版元が白昼店で殺され、版木が盗まれてしまう。月番の北町奉行は、評定所でなんと根岸が黒幕だと言い放つ。根岸の身辺に捜査の網が……。時をおかず、彫り師が刺される事件も起こり、ますます根岸への疑惑が深まってしまう。南町奉行所も困惑し、周囲の者たちへの動揺も広がっていく。果たして、根岸が迎えた最大の危機を乗り越えることは出来るのか!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
92
このシリーズは、大和文庫から最初出版されていてそのころからのファンです。剣客商売の再読も終わりそうなので、このシリーズも再読しようと思い、最新刊をとりあえず読んでみることにしました。岩波文庫にもととなる3冊本も読んでいますがよくまあこのようなエンタテイメントに作り上げてくれました。この巻では主人公や部下たちが陥れられそうになる話ですが、最後はということで安心して読めます。2017/09/28
み
23
さくさくと♪お奉行さまに冤罪を仕掛けるなんて、成功する訳ないでしょ^^;そろそろ坂巻さんの件、スッキリさしてあげて〜。2017/11/23
Hugo Grove
21
人の気持ちのすれ違いを歌麿が描くとな。もしそういうものがあるのなら見てみたい。この耳袋秘帖で描かれる根岸奉行の周りでは人の思いをしっかり受け止める人々が主役に据えられている。登場人物たちに愛着を感じる。2018/02/01
Kira
12
図書館本。シリーズ第23弾。順不同の再読。姦通によるスキャンダルを恐れた男が根岸を罠にはめて、奉行の座から引きずりおろそうと謀った顛末。事件に巻き込まれた喜多川歌麿の描写が興味深い。偏屈で性格が悪く、嫌われ者だったというのは本当だろうか。2022/09/03
Hugo Grove
12
再読2018/12/10