内容説明
浅草で雷を捕まえようとする大工の若い衆。深夜に突如炎上した有名な榧の木。浅草界隈の摩訶不思議な出来事が南町奉行の根岸たちの首をひねらせる。そんな中蔵前で悪名を馳せていた札差が殺されるのだが、疑わしい者が多すぎて、捜査は難航する。近所の評判の良い札差の店に妖しが出るとの噂が根岸の耳に入ってきて……。文庫書き下ろし。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
baba
29
今作は前作までの事件と並行して捜査されている設定で解決に数年を要している。小さな事件とはいえ、サラリと終わり耳袋秘帖としては物足りなく感じるものの馴染みの面々に会えたし、根岸奉行の孫篤五郎の登場もあり、楽しめた。2017/12/07
み
26
さくさくと♪他の作品を間に挟む時期設定って、どんな意味が??久しぶりだったからか、余りに楽しめず(>_<)ちと残念なり。2017/03/27
Richard Thornburg
21
感想:★★★ シリーズ第21弾! 本書で語られる事件は、前巻までの暁星右衛門絡みの事件と並行して捜査されていたという設定で、解決までに比較的時間がかかってます。 各章で語られる小さな事件の積み重ねみたいな感じなのですが、ストーリー的には淡白でちょっと薄味な印象かな? 鳥山石燕の名が出てきたので、もう少し掘り下げれば深みが出たかも。2017/11/15
ひさか
21
2016年12月文春文庫刊。殺人事件シリーズ21作め。妖怪の姑獲鳥が関わるお話仕立で、いつもながらの謎解きが楽しい。安定の面白さです。2017/02/28
Kira
15
図書館本。シリーズ第21弾。順不同の再読。スピード解決が持ち前の根岸にしては解決まで三年もかかったという事件の記録。初読みのときには「姑獲鳥」が読めなかった(なんという体たらく)。再読しても今ひとつ興味のわかなかった作品だが、根岸の孫の篤五郎が出てくるのがよかった。感受性の強い少年篤五郎がかわいくて、登場するたびに癒される。2022/09/02