内容説明
ローマ圧政下のエルサレム、乙女マリアから生まれた神の子イエスは、貧しい者、病気の者、悪として見捨てられた者たちを癒していた。だが、時の支配者は彼に対してしだいに敵意をつのらせていく。激しく一途にイエスを慕う弟子のシモン、悪霊から解放されたマグダラのマリア、そして裏切り者ユダの目を通して、十字架へのイエスの孤独な道のりを描きだす。聖書を知る人はもちろん、読んだことのない人も、感動とともに聖書の世界を楽しめます！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mj
8
2. マリア：映画『シックス・センス』のお母さんも本当によく頑張っていたけど、マリアもズイブンだ。お告げがあってわかっちゃいるけど、それでも我が子をすんなりと理解できたわけでもないでしょう？ 公的生活前の家庭はこんなだったか。とても幸せで楽しそうだ。2022/12/15
shimashimaon
6
旧約版はオーディオブックで読了。本書(kindle)を読むのにハードルは感じていなかったのですが、読み始めると私の新約聖書の知識が少ないため、何がなんだかわからないといった感じで戸惑いました。そこで佐藤優解説『新約聖書1』を読みました。その後で本書を読むと「あのシーンをこういう風に描くのか」といった感じで、生き生きしたものに感じられました。イエスをはじめとする登場人物の息遣いや足音など、気候の厳しさもわかるようでした。とても良かった。ユダの最期はショックでした。引き続き佐藤優解説で新約聖書の旅を続けます。2022/11/14
lily
3
「健康な人に医者は要らない。要るのは病人である。」社会で蔑まれた人々の求めに応じて、癒しを与える。空の鳥や野の花よりも神は与えてくださると説き、慰める。保身に走るパリサイ派に「宝（徳）はこの世でなく天に積め」と論破する。太った女性に、あなたの愛は大きすぎると冗談を言う。等身大のイエスがみずみずしく描かれた名著。マグダラのマリアを子供の時よくいた場所、母の座った場所に招待する場面はドキドキした。低俗な愛でなく、プラトニックでも高尚な愛ってこういうものなんだろうなと想像する。2017/04/30
Yossan
0
新約聖書の小説版。聖書に目を通してから、小説を読んだ方が分かりやすい気がしました。2020/02/01
