内容説明
旧約聖書の世界は、かくも波乱万丈の人間ドラマだった。人類史上最大のベストセラーである「聖書」の内容とテーマを損なうことなく、物語として生き生きと描き上げたベストセラーが、復刊。百歳で子供を授かるアブラハム、モーゼの出エジプト、怪力サムソン、そして悪霊にとりつかれるサウル王――。親子・兄弟の争い、愛と憎しみ、祝福と呪いなど、あらゆる根源的なドラマが繰り広げられる。・・・人生の指標となる1冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shimashimaon
4
オーディオブック。高校からキリスト教系の学校だったので、聖書の授業があったことを懐かしく思い出します。講師はチャプレン(学校のチャペル等で働く聖職者)でしたが、内容はまるで歴史の授業のようでした。本書は小説仕立てで読みやすくなっていると思います。養老孟司『バカの壁』で、「一神教は都市の宗教」と定義していたのに違和感がありました。一神教は砂漠の宗教です。モーセに率いられてエジプトを出たイスラエルの民が、その旅路の辛さのため、エジプトにいた方が良かったと弱音を吐くシーンがまさに印象的です。そして神は厳しい。2022/05/15
sab
3
旧約聖書の神は新約とは違って厳しく契約の履行を迫る神だとどこかで読んだがその通りだった。やたらと「契約」と言う言葉が出てくる。第一部ではアブラハムとその氏族が神から土地を与えられたという説話。第二部はエジプトで虐げられていたユダヤ民族がエキソダスして荒野をさ迷いつつほかの部族を平らげる話。第三部は王を戴いたユダヤ民族が王国を作る話。2021/06/22
三月の旅人
0
他民族は家畜に至るまで皆殺しすることも厭わない選民思想に満ちていた。きょうだい間の嫉妬や謀略も事欠かず、どうしてこれが宗教心の拠り所になるのか分からなくなりました。神が捧げ物として敵兵100人の包皮を求めるってどうよ? せっかく各部冒頭に載せられている地図は文中の地名から漏れているものが多くあまり参考にならず残念です。2023/06/17