新潮文庫<br> 満月の道―流転の海 第七部―

個数:1
紙書籍版価格
¥880
  • 電子書籍
  • Reader

新潮文庫
満月の道―流転の海 第七部―

  • 著者名:宮本輝【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 新潮社(2017/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101307565

ファイル: /

内容説明

昭和三十六年。東京五輪へ向け復興は進み、大阪行きの集団就職列車が満員となった時代。六十五歳を目前にした熊吾は中古車販売業を軌道に乗せ、往時の覇気が甦りつつある。息子・伸仁は絵画を愛する少年に成長し、妻・房江はアルコールから抜け出せずにいたが、確かに一家に未来は拓きかけていた。熊吾が博美と再会するまでは。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

463
輝りんの作家生命を賭けた大作も、いよいよ後半戦に。しかしまぁ、熊吾は学ばないねぇ。本当は頭のいい人だと思うのだけれど、心のどこかで「成功者になることなかれ」的な教訓でも抱えているのでは?と勘ぐりたくなる。いっぽう伸仁は、今日の作家としての輝りんを形成していると思わせる資質を、どんどんあらわしてきている。あと2冊、一気に行こうか行くまいか、わたしの中で小さな熊吾が喧嘩している(笑)2019/07/11

takaichiro

100
流転の海第7部。終盤が近くなりだいぶバタバタに。伸仁や房江は成長著しい。伸仁は熊おやじを柔道技で投げられるまでに成長。塞ぎこむばかりの房江は熊が信じる人間に金を持ち逃げされても「妻としてできることは何とかせにゃ」と気丈に振舞う。熊さんの事業欲は相変わらず旺盛。でもうまくいきかけるとコケル癖から抜け出せず。元ストリッパー博美との腐れ縁も続く。残り2巻でどんな結末を迎えるか今から楽しみ。第7部は本編をしのぐ解説が凄い!第6部までの振り返りと、とんでもない数出てくるキャラクター解説。読者の中だるみを払拭。2020/01/18

かみぶくろ

79
この大長編が織りなす世界はもはや立派なコスモ。たっくさんすぎる登場人物達が一人一人美しく瞬いている。松坂の大将も、歳取ったなあ・・。2019/01/19

ジェンダー

74
主人公の会社はうまく行ってるように見えてるけど経理を任せすぎてまた基本優しすぎてこのシリーズでの中でもいろんな会社を作ってるけど基本そこのところは変わらないなぁって思う!でもいろんな人との付き合いがありお金について余裕のある生活出来てる期間は少ない気がするけどお金にまつわる付き合いは気をつけないと行けないなぁって思いました!今の時代より助け合いというのが強かったのかなぁって感じさせてくれる作品です!2023/04/29

reo

64
マァそれにしても、この熊吾のおっさん人が良すぎる。進駐軍の横流し中古タイヤでしこたま儲け、その金そっくり井草に持っていかれ。次は関西中古車事業連合会の久保敏松や💦ここで素寒貧になってもた熊吾、大概堪えた筈なんやが…。苦労に苦労を重ねやっと軌道に乗った中古車商売やったが経理の玉木則之に虎の子の百三十二万いかれてもた😫ガンは森井博美なんやろけど、松坂熊吾思い切れるやろか❓高い授業料や😰ということであと二巻。読み終わるのが勿体ない。2021/12/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11172439
  • ご注意事項