内容説明
ついに高野山入りを決意した西行。「これからゆく道は修羅の道」と世俗や自身の内面と決別するため、新たな一歩を踏み出す。一方清盛は、朝廷内での権勢を高め、大いなる野望に近づいていく……。著者会心の大河伝奇絵巻、動天の第三巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルピニア
61
奥州への旅、西行を慕っていた鰍の死、鳥羽法皇の死、保元の乱まで。権力を極めようと機を窺う清盛。権力や政とは一線を画すも、情からは離れられない西行。どこにいても心が定まらずおろおろしていると感じながら、しだいに「歌が居場所じゃ。歌があるから私がいるのだ」と思い定めていく。「惑ひきて悟り得べくもなかりつる心を知るは心なりけり」西行の心を表す夢枕氏の言葉に、これもひとつの悟りの境地なのだと思った。→2019/10/31
はかり
12
三巻目読了。出家した西行は心の安らぎを求めて高野山に行く。それでも清盛に会うためや歌のためしばしば京にも赴く。陸奥へも行く。堀河とは恋なのか?保元の乱が勃発、清盛が台頭するのか。為朝は正に豪傑だった。2016/07/11
NAO
11
時代が大きく動く中、西行が意外なところで多くの武者たちと関わっていることに驚いた。佐藤義清が出家していなかったら、どんな武士になっていたんだろう。「鴫立つ沢の秋の夕暮」の歌にまつわる話が、よかった。2015/05/01
眠る山猫屋
10
時代の変革期に、西行の周りの大切な人々が去ってゆく。西行を支え、見守り、影から助けてくれてきた人々。恋した人々が、友が、敵ながら影響を与えあってきた人々が消えて行く。都を覆う大乱を経て、残ったものはなんなのだろう・・・。2016/01/07
ゆうこ
10
西行が高野山に入ったことよりも、都で勃発した保元の乱がメイン。腹の探り合いをし、政を考えるのではなく、あくまでも、自分を守るのは、守ってくれるのは誰なのか…。だからこそ、親兄弟が殺し合う姿になる。西行、よくこの場面で弓を手にしなかったな…と思う。いよいよ清盛が出てくるのか、最後に進みます。2015/08/04
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