内容説明
読者を引き込むアクションシーンを書かせたらライアンの右に出る者はいない。
なぜなら彼は“本物”だからだ。
この骨太の作品は最後まで読者の血を滾らせるだろう。
――〈イブニング・ポスト〉
誰にも背中を見せるな
窮地を脱したダニーは裏切り者への復讐を誓いイギリスへ帰還する――!
元SASの著者にしか書けない、現代の“戦争”と“戦場”!
ロンドンを恐怖に陥れた憎むべき爆弾テロの首謀者アブ・ライードを追い、ダニー・ブラックとスパッド・グローヴァーはイエメンに潜入する。
CIAの情報屋からライードが潜む場所を聞き出し、標的を殺害したのち速やかにイエメンを脱出する作戦だった。
フーシー派の民兵が支配する砂漠の地で、一筋縄ではいかないイエメン人らを相手に奮闘するダニーたちは、ついにターゲットのライードを発見するが、殺される間際に敵の漏らしたありえない言葉に衝撃を受ける。
さらに暗殺の直後にスパッドが撃たれ、ダニーは敵地で孤立無援に追い込まれてしまう――!
その頃、ロンドンでダニーの安否を心配する恋人クララの身にも危険が迫っていた……。
陰謀が渦巻き、誰も信用できない状況下でダニー・ブラックが選んだ道とは!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Akihiro Nishio
21
結局イエメンのことは辺境の軍事キャンプだけなのでわからずじまい。ターゲットの暗殺に成功するが、タイトル通り何者かに裏切られ殺されそうになる。そして、復讐を求めて裏切り者を炙り出す・・という展開だが、裏切った可能性がある4人が序盤にちょっと出てきただけなので、「誰やねん?それ」となってしまいスリリングにならない。序盤はロンドンでのテロを解決するのにページを費やしたのだから、もっと主人公たちと絡ませることはできたんじゃないですかね。主人公2人だけで潜入するという展開のためか特殊部隊物としての味わいも薄い。2019/03/02
ゆーぼー
8
戦場の支配者に続く第二弾だが、この作品を読了したと時に「ダニーは(マーク・グリーニーの)グレイマンみたいになるのだろうか?」と、ふと思った。 ミッション遂行のため、激烈な死闘を続けて成果を上げるのだが、逆に自分の大切なものを、どんどん失っていくことは、諜報工作員としての宿命なのだろうか? ストーリーのエンディングには、むなしさだけが漂っている。 元SASの任務に就いていたクリス・ライアンの作品だけに、リアリティ満載だし、迫力ある作品と感じた。2016/10/20
羊山羊
7
クリス・ライアン氏、ファンになりました。イエメンでの暗殺作戦が始まるや否や、一気に副題通りの裏切りと謀略入り混じる戦いが始まる。途中までは単純に面白いなぁ、と思いながら見ていたのが、無人ドローンによる襲撃シーンで目が覚める。先般のアゼル×アルメニア戦争で見たシーンをまざまざと思い出す。断熱シートに身を潜めるダニーのシーンは、著者の知識と、本著の臨場感を思い知らせるシーンとして大好き。この本2016年の出版ですよ?後半のスパイスリラのような奸計入り乱れる展開と、寂寥感溢れるラストも満点。大満足!2020/11/29
かんとり
4
んーーなんだかイマイチですなあ… キャラは良いのだが、ストーリーが薄っぺらで、 本筋とサブの事件を絡ませるところなんか、どうみてもムリがある。 訳者が代わったからでしょうか、 描写会話が軽く単純で、イマイチなんだなあ。 クリス・ライアンの作品は好きなんですけどね~、このダニーブラックシリーズは今のところ☆2つ。2016/11/28
正太郎
2
SAS隊員が極秘ミッションに挑む。しかし、その裏には・・・と言う話です。ありがちですね。ただ、話の舞台はほとんどロンドンなので戦場イメージはありませんでした。最後は、ちょっと救いようのない落ちが待っています。2017/02/25