文春文庫<br> 燦 7 天の刃 〈7〉

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文春文庫
燦 7 天の刃 〈7〉

  • 著者名:あさのあつこ
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • 文藝春秋(2016/07発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167906108

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内容説明

主人公の燦(さん)は田鶴藩によって滅ぼされた異能の一族「神波」の生き残り。
江戸から田鶴藩に戻った燦は、不意に謎のつぶてに襲われる。
相手は、幼いころ共に暮した與次(よじ)だった。「今更のこのこ帰りやがって。何もかも遅すぎるんだ」。
燦は、不在の間、とも育った篠音を襲った悲劇を聞かされ、ある決意を固める。

城では、江戸で燦とかたい絆で結ばれた若き藩主、圭寿が、藩政の改革を志して、側近・伊月の父、伊佐衛門と向き合っていた。

少年たちが闘う大人気シリーズ第7弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

91
いよいよクライマックスという感じですね。田鶴へと戻った一行を待っていたのは何かと怪しく見えてきます。前の藩主時代に溜まった澱を拭い去るべく動いているはずなのにどうしてでしょうか。伊月と静院門が結ばれたり、圭寿とお吉もいい感じなのは幸せなんですけど、どうしても物語の裏で何かがうごめいている間は拭えません。まだ黒幕はつかめない感じですね。後半の急展開に、圭寿と燦が危機に立たされるまでは読ませます。2人はこれからどうなるのか気になりますね。初めて燦が頼みごとをしたのが意外でした。次が最終巻。ドキドキです。2016/08/24

えみ

55
愛とはそういうものなのだろう。取り乱すところなど見たこともなかった燦、誇り高き異能の一族「神波」の燦、自由を愛し、それゆえ誰にも頼らなかった燦…。そんな彼が頭を下げる。圭寿、そして伊月に。信頼関係が強く結ばれている決定的な場面に立ち会えたようで、とても嬉しい。彼らが力を合わせれば田鶴藩の根深く巣食った悪政もひとところに一掃されるかもしれない、と期待できる最終巻前の盛り上がり。誰も彼も一癖二癖あるが、闘うことを決意した少年たちほど心強いものはない。ただ伊月の家族、吉倉家の先行きだけが不安だ。どうなる、伊月?2023/05/08

けぴ

47
表紙の篠音(桔梗)に心奪われる7巻。篠音を救い出すために伊月に手紙を託した燦。無力感に苛まれる燦に対する圭寿の慰めの会話が良かった。P168 「おれは、こんなにも無力だったんだな。一人では何もできない」「無力ではない。微力だ」「微力だと」「そうだ。おまえもおれも微力だ。僅かなものしか持っていないが、全く力がないわけじゃない。力はあるのだ。それぞれが持っている」微力はいずれ剛力になる。いよいよ、あと1冊。結末は如何に?2020/09/15

けろりん

47
【積読本消化4/10】新国主として田鶴に戻った圭寿。そして伊月。藩政の改革に意欲を燃やす主従に魔手が迫る。一方燦は、留守の間に篠音と與次を襲った凶事を知らされる。女子供に惨い天の仕打ちに憤る若者達。しかし、男達にも苦衷はある。永き泰平の果てに、建前と利己的な権益に腐心する武家社会の中で、純粋に生きる事の困難さ。難敵に若者達は如何に挑むのか。また、伊月の父、伊左衛門が抱える秘密とは…。このページ数にしてこの展開。あたかも圭寿が夢中になっている読み本の如し。2020/08/29

47
篠音ちゃーん(TдT)泣いたー!どうにか幸せになってほしい。ラストもまたまたヤバイ!燦、圭寿、大丈夫?2018/05/23

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