内容説明
最期まで優しい母として逝った依頼主、忌まわしき白無垢姿の花嫁、昵懇の間柄だったひと、心に怪物を抱えた女――。四人の女性の存在と彼女たちとの顛末を中心に、現役の拝み屋が体験・見聞した最新怪異譚を収録。決して触れてはいけない闇と、ときとして人の温情がもたらすあたたかな光。双方が生み出す不可思議な事象は、そのどちらも怪異が持ち得る姿である。生者と死者が灯した火が怪しく揺らめく、厳選の53編!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
150
【真夏のホラー読書】、【日本の夏はやっぱり怪談】イベントで読了。「拝み屋怪談」シリーズの最新作。怖さは「花嫁の家」が上ですね。本作では病に倒れた若い母親が家族を想い、想われる話し等、良い話し系も有ります。また、「花嫁の家」執筆中の作者に起こる様々な怪異。押入れからの音の原因が分かったり、ほっとする内容も多かった。人間、実社会で懸命に生きて、自分の力ではどうしようもない時に「拝み屋さん」に拝んで貰い、背中を押して貰い歩いてゆく。結局、人生を切り開くのは自分の努力と心掛けによる。私も懸命に生きようと感じた。2016/08/21
ゆみきーにゃ
74
《購入》2017年、読了一冊目。怖ーいお話から涙涙のお話まで盛りだくさん。こんな人生恐ろしすぎる。郷内さん気になります。2017/01/01
ヒデキ
62
郷内さんの拝み屋さんとしての考え方が、ちょっとづつ見えてくる感じの短編集でした。 拝み屋さんとして様々な依頼者と接する郷内さんが、 接客(と言っていいんでしょうか)する中で 段々、病んできているように見えてしまいます こういった書籍にして吐き出すことが、バランスを取ることになるのかな? と思ってしまいました2022/10/13
Kazuko Ohta
62
ホラーが苦手とか言っておきながら、もはやそれは嘘やろと突っ込まれそうなぐらい、映画にも本にも手を出している最近。ずっと気になっていた郷内さんの本にも勢いで突入。ホラー苦手でも耐え得る怖さと言いたいところだけど、しらふで読む度胸がなくて、ほろ酔いで読みました。ゆえに、怖そうな話は酔っぱらうに努め、想像力を駆使せずに。じゃないとやっぱり怖いのよ、笑い声とかボーッと浮かぶ顔が。ひーっ(笑)。こんな怪談の中に登場する映画が『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)。このギャップはちょっと私のツボでした。 2018/07/21
眠る山猫屋
60
哀切な出来事を挟みつつ、怪異は日常を掻き乱す。深雪さんやほのかさんのエピソードに癒されつつも、嗤い狂うような朝子や侵食してくる白無垢の花嫁が日常に踏み込んでくる恐ろしさ。読み友さんが教えてくれたように、出版元を越えて順番に読むからこそ、恐怖も癒しも増幅する。単なる短編集じゃない、筆者(作者とはあえて書かない)の足取りを共にしてこその本だ。いや、ちゃんと生き延びて下さいね、郷内さぁ~ん( ;∀;)2018/07/30
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