講談社学術文庫<br> 杜甫全詩訳注(一)

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講談社学術文庫
杜甫全詩訳注(一)

  • ISBN:9784062923330

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内容説明

中国盛唐期を生きた杜甫。「詩聖」と仰がれ、「詩仙」李白とともに中国文学史上最高と称される詩人は、中国のみならず日本や周辺諸国の文化に大きな影響を与え続けている。日本を代表する漢文学研究者による、最新の研究成果をふまえた平易な現代語訳に語釈を添える完全書き下ろし杜甫詩全訳注。本巻は、杜甫の青年期から安史の乱にかけての作品を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ロビン

12
中国の「詩聖」杜甫の全詩訳注第1巻。詩はほぼ年代順に並んでおり、本書収録分は遊歴中の若き日から官吏を辞官となって辺境の秦州に移ったところまでに当たる。有名な「兵車行」「春望」なども含まれる。この世のものすべてを詩の対象として捉える気宇壮大な杜甫の詩には、コオロギやホタル、苦竹を歌ったものから、天下国家を憂えるものまで多彩な主題が取られ、それがまた異様なまでに豊穣な語彙で多くは律詩の厳格な形式にて歌われている。対句表現の上手さは言うに及ばないであろう。しかも彼は誠実な心と高い理想を持った男であった。2019/04/30

鏡裕之

2
第4巻ともなると、杜甫は耳も遠くなり、伏せることも多くなる。肉体的な死が迫ってくる。宿泊先での詩や景勝地での詩には、衰亡する身体を感じているからこその喜びが見える。だが、第1巻の頃の杜甫は元気であり、肉体的な衰亡からは遥かに遠い。そのため、「身体が衰えているからもう見られないかも」という切なさが滲むことはない。どこか健康であり、元気なのである。だが、初めて第1巻を読むと、ひたすら杜甫が嘆いている、嘆いてみせているように見えてしまう。2017/03/05

0
下定雅弘・松原朗 編 2016年6月10日 第1刷発行 発行者:鈴木哲 発行所:株式会社講談社 装幀:蟹江征治 印刷:豊国印刷株式会社 製本:株式会社若林製本工場 本文データ制作:講談社デジタル製作部 執筆者:市川桃子、遠藤星希、太田亨、大橋賢一、加藤国安、澤崎久和、詹満江、高芝麻子、谷口眞由実、樋口泰弘2019/03/17

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