内容説明
『門』封鎖から十ヶ月。『特地』アルヌスでは、自衛官と元帝国騎士との結婚式、及びその娘の誕生を祝う伝統祭事が催されることになった。元部下の門出を祝福すべく、自衛官伊丹も準備に奔走。しかし亜神全員の出席が知れ渡り、帝国住民がアルヌスに殺到する非常事態となってしまう。加えてロゥリィにかけられた呪いが、式典に大いなる災いをもたらそうとしていた――!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蛇の婿
18
この本を読んだ大部分の人とは感想を異にするのかもしれませんが、かつて、ごく短い間ながら神職を体験した私には、ロウリィの若いころの話が実に身につまされたりします。…6月の晦の大祓の祝詞を夜中中お堂にこもって先輩たちと奏上するという行がありましてね…奏上している間はずっと正座。もちろん足を組み替えたりするのは当然許されるのですが、先輩たちが後ろに陣取って見張っていますから、足が痺れたからと足首を立てたりするわけにもいかず…厳しかったなぁ…いい思い出とは言いません。ええ、言いませんとも。2018/08/16
ナカショー
18
やっとのロゥリィ回。富田とボーゼスの子供祝いと結婚式が、ロゥリィが他の亜神達を巻き込んで気づいたら自衛隊とアルヌスを巻き込んでどでかいお祭りに発展していく外伝2巻。ロゥリィの過去や祭を阻止しようとする動きがあったり面白かったです。そして、あとがきを読んでどうして外伝にしたのか納得しました。下巻も楽しみです。2016/02/10
ぺぱごじら
18
『狂気の神』に仕えて亜神となり900年超。1000年経ったら『狂気の一形態である○』の神様になりたいロゥリィの優しさ、慎ましさ、いじらしさににっこりしてしまう外伝第2章。ハーレムものを読んでいてしばしば感じるのは『こんな朴念仁、いねぇ』なんですが、伊丹二尉の場合、わざとやってんだろうなぁ、みんなのために、とか思ってしまう。2015-1312015/08/19
Susumu Miki(Dik-dik)
15
文庫版外伝2の上巻。富田とボーゼスの子供のお祝いと結婚披露、のはずがアルヌス全体を巻き込む大祭典に。司祭として張り切るロゥリィの行く手には呪いによる暗雲が…。2015/07/24
サケ太
12
富田とボーゼスの子供の祝い、ナッシダ。そして、結婚式を巡る騒動。意外とやり手な江田島二等海佐。ロゥリィの過去を交え物語は進む。ボーゼスの実家問題。大きくなりすぎた祭りの処理。前巻でも登場したメイゼルの暗躍。どこに向かうのか気になる。2015/07/12