内容説明
【第47回日本エッセイスト・クラブ賞受賞作】突発的な事故や病気で命の危険にさらされた人間を救うべく登場した救命救急センター。だが、収容された患者の死亡率が、3割を超えるという厳しい現実がある。医療の最前線であるために、人生の表も裏もきれいごとも本音も、鮮やかに浮かび上がらせる病院。24時間態勢の救急医療の現場で医者と患者が織りなす生と死のドラマ。「こちら救命センター」に続く待望の第2弾!
目次
I(救命センターからの手紙
エンゼルセット
告知
植物人間
葛藤)
II(大往生
当直明け
身元不明
自己決定
善意)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kurara
29
★★★☆☆ 新聞に載っていたので借りてみました。現役ドクターが書かれてるだけにリアルなお話でした。三途の川を渡ってしまった人を連れ戻すのが救命救急なのだそうです。現実を知ることができ少し自分の身に起きた時の心がまえとなりました。《11》2016/02/07
タルシル📖ヨムノスキー
24
これはテレビドラマやドキュメンタリーでは描けない救命救急の現実。もちろん医師は命を長らえさせるために全力を尽くすのが仕事。ドラマであれば命が助かった患者が笑顔で無事退院のハッピーエンドというところでしょうが、現実はなかなかそうはいきません。命が助かったがために何年も植物状態で生きる、いや生かされることが本当に正しいことなのか。寝たきりの高齢者と働き盛りの若者の命の重さは果たして同じなのか。決して高齢者の命を軽んじているわけではないけれど…。こんなことを考えてしまうのは私にまだ当事者意識が薄いからだろうか。2024/10/12
もちもちかめ
14
昭和のウエット物語過ぎて、読み続けられず途中下車。申し訳ありません、先生。心が弱っていると読めない。脊髄損傷の告知とか、植物人間の可能性とか、今の私では耐えられないです。そう言えば植物人間って今は言わないけど、この御本から四半世紀経って、現状どうなってるんだろう。2025/07/26
大竹 粋
5
救命センターに心肺停止から拾われた命が実際の現場側からどのように見えているのか、リアルな話を知りたく、手にとりました。 1500人心肺停止で運ばれて来たうち復帰できたのは6人のみだったそうです。やはり蘇生までの時間がその命運をわけるのだと。あまりの確率の少なさに、いま快復に向かっているこの心臓がなにかの拍子にふと止まってしまうのではないか、そんな恐怖が頭をよぎりました。 生なましく、担ぎ込まれてから応急措置ー診断ー治療の流れが手に取るようにわかることができました。 2015/01/02
fukky
4
テレビドラマなどで脚色されるほどかっこいい職場じゃないんですね、うすうす感じていたのですが・・・。植物人間を「作りだして」しまう「救命医療」の功罪について考えさせられる一冊でした。そんな重いテーマを軽い日常の医師の会話を混ぜ合わせることで薄めていましたが、問われているのはとても、とっても重い命題ですね・・・。2012/03/12
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