内容説明
師匠の死後、傷心のユギはひとり廟を継ぎ守っていたが、ある日不審な輩に師匠の棺を奪われる。 碧耀の護衛から戻ってきた符力の左慈とともに、盗人の手がかりを追って霊峰・八華山の護楽院を訪ね、師の師と対面したユギだが、そこで目にしたのは、絶対にありえない人物の姿。 また、体に蠱を抱える西域の青年牧師イルラックも、同じときに八華山を訪れていた──。 嵐の到来を予感させるシリーズ第3巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
28
師匠の死後ひとりで廟を継ぎ守っていたユギは、ある日不審な輩に師匠の棺を奪われ、戻ってきた左慈とともに手がかりを追って霊峰・八華山の護楽院を訪ねる第三弾。ここで思わぬ存在と会ったことで、過去に対するわだかまりや自分の弱さを突きつけられたユギがきちんと向き合い、それを乗り越えて前を向くための物語でしたね。左慈も意地を見せましたし、イルラックの使命がどういう結末をもたらすのかとても気になりますが、迷ったところでビシっと言ってくれるからユギも気になりますよね。仲間も増えた都への旅がどうなるのか、次巻も楽しみです。2015/12/08
マムみかん(*感想は風まかせ*)
28
シリーズ3作目。 今回はユギのターン。 外の世界に飛び出して、「過去」や「弱い自分」との決別編。 出会った師匠の師匠は年齢不詳・性別不明な白塗りの道士様ですが、そしてとっても力がある偉い人なのですが…その実態は超過保護でイジワルな姑?…(笑)。 でも、その弟子である師匠も、やっぱり心配性でしたね。 ラストシーンで、ユギに何を言いかけたのかな。 切ない!! そして、出た! ファンタジーに欠かせないモフモフ~~!! いつもその姿でいてほしい(笑)。 次巻が待ち遠しいです☆2015/11/13
あゆみ
23
★★★★☆ 師匠の出番、正直もうないと思っていたので嬉しいが切ない。ユギが心配で心配でしょうがない師匠にほっこり。左慈の毒舌ぶりが好き。汀傑は大虎のままでいてほしい。イルラックを含め愉快な連中の珍道中な雰囲気がおもしろい。ただ、ユギの兄や従兄弟、ルーインや天子、碧耀…登場人物が増える一方で、話の展開が遅い。想像していた展開と違った方向にお話が進むから余計にそう思うのかも。2016/02/15
白きゅまⅢ
18
回を追うごとに、面白さも増していく、『五龍世界』シリーズ第3巻。ユギが、霊峰・八華山を訪れて修行に励み、一人前の道士になっていく話しかと思っていましたが、見事に裏切られました!師匠の師匠である劉濤華は、鼻持ちならない人物で好きになれませんが、不運な神父・イルラックが三度登場して、最後まで退屈することなく、読み終えることが出来ました♪ただ残念なのは、本書以降に続刊が出版されていないことです。書き下ろし掌編の『旅は道連れ』は、結構笑いを誘います。全体的には好印象な中華系ファンタジーです♪★★★☆☆2020/05/06
空太
7
次への準備の巻かな?が第一印象、ユギと師匠を思って泣きイルラックの過去に悲しむ、、師匠の師匠は厳しい人だなぁ。汀傑のおっちゃん気のいいおっちゃんだね。次はどうなるのかとても楽しみ。2015/12/29