内容説明
龍の掌とともに残された豊臣の秘事とは!?
江戸にもどった源内は、ついに「ゑれきてる」を復元。その一方で、浄瑠璃を書いたり、鉱山採掘をしたりと、さまざまなことに手を染めては、思うようにいかない自分の身を嘆き、窮屈なこの国を憂えていた。
そんな日々のなか、その昔、龍の掌を龍宮から持ち帰った男が残したという絵文字の書きつけを源内が解読すると、そこに書かれていたのは、驚くべき豊臣の秘事と黄金の島の存在だった!
「ニルヤカナヤ」と書かれていたその島こそ、司馬遷の『史記』に記されてた、不老不死の仙薬探索の命を受けた徐市がたどりついた黄金の島なのだろうか?
龍の掌に引き寄せられ、暗躍する盗賊・火鼠の一味、和蘭陀国(オランダ)の思惑、そして平賀源内の野望が交錯する。
第一巻と同時刊行。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
70
1巻読んで続けて読んでいくつもりが、2年ぐらい放置してしまった。でも前巻の内容が印象強かったので、すんなり読めた。主役な平賀源内のキャラクターが面白く、するする読める文章もあって楽しいが、内容としては下地固めの助走段階だな。3巻へ。2019/03/08
サケ太
23
ドキドキさせてくれるじゃない。源内は怪しい男ツンベルクと琉球博士田村元雄に導かれ、ニライカナイという謎の島に徐々に近づいていく。ゑれきてるの騒動に巻き込まれながらも己の野望のために龍宮を目指す。今回の源内もかなりアグレッシブ。真田幸村や始皇帝などニライカナイを取り巻く歴史的な背景も見えてきて、ニライカナイ実在の説得力が増している。続きを読むのが非常に楽しみになってくる。2019/06/02
白きゅⅡ
15
平賀源内の有名なエピソードである、土用丑の日の鰻の由来をさらりと描き、蓬莱国であるニルヤカナヤの謎解きを絡ませて、読者を引き込ませるシリーズ第2巻。作品の雰囲気に慣れたせいか、1巻に比べてすんなり読むことが出来ました♪最初は歴史伝奇ファンタジーと思っていましたが、この2巻では推理小説っぽい雰囲気で、なかば以降はとてもワクワクしながら、楽しめました!次巻は沖縄が舞台になるようなので、更に楽しみです(^-^)/2016/01/13
かんけー
12
表紙の女性は紅一点のお吟さんです。2巻で話がもっと広い範囲に進むかなぁ?と期待(^_^;)してたら殆んど江戸が舞台で。えれきてるを長崎から持ち込んで(壊れてる)色んな人物と接触を持ち、トンデモ!の発想で周囲を驚かせる。源内は日本のエジソンと言っても過言では無いだろう(^^)時空間を越えるのはまだかな~(>_<)と待ってるんだけど、調べたら結構長編で5巻位まで出てるのね?和蘭陀人のツンベルクと龍問答したりして腹の探り合いとか、秩父の鉱山をどうするか悩んでみたり、身体が幾つあっても足りないと本人がボヤク→2016/01/14
keisuke
10
面白い!最後ダヴィンチコードみたいになっとったけど(笑)源内はとても人に恵まれとったけど、あまりに時代を先行しすぎとったんやということがよく分かる。でもこの時代に源内が生きてなかったら日本の文化、技術とか色々もっと遅れとったんやろうし、すごい人やけど少しかわいそうでもある。2016/01/26