内容説明
悪鬼のごとく大鎌をふるい戦場を駆ける‘死神’シェラの目的は、勲章でも昇進でもなく美味しい食事のため。しかし、その奮闘もむなしく圧倒的な解放軍の勢いを前に敗戦続きの王国軍。シェラに再び迫る死神の影、忌まわしき刃が振り下ろされるのは、落日の王国軍か、正義の解放軍か――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
T.Y.
23
上巻では無能な味方(上層部)が引き立て役となり、そんな中で一人勝ち続ける主人公が出世していった印象だが、この下巻では王国軍の初勝利も訪れる。上巻では猪突猛進なだけの指揮官だったヤルダーなんか、実にいいキャラになったなと。それでも最終的な王国軍の敗北は予告済み。ただ、一つの戦争の終結は、本当に終わりなのか? 解放軍は王国の悪政に対して立ち上がったわけだが、その解放軍もまた悪逆と無縁ではなく、そこからシェラが生まれたのでもある。だから――良い落とし所だったと思う。2013/03/16
kaname
12
かなりの厚みがあるものの、続きを!続きを!と、死神に魅入られて読み終えました。面白かった!前巻と違い、段々と反乱軍に圧され、弱っていく王国軍や、シェラの姿にハラハラしながら読み進め、己の信念を抱いて死んでいく兵の姿に涙しました。戦争だから、綺麗なだけで終われるはずが無いとはいえ、腸が煮えそうな奴らが蔓延る世界。その中シェラは三つの目的を果たしました。最後まで爽快です。2016/08/22
にゃんころ
12
王国が内部から腐ってるため、死神シェラがどんなに大活躍しても持ち直す事が無いというのがわかってちょっと悲しい。解放軍軍師ディーナー、裏切り者ヴァンダー、味方なのに諸悪の根源丞相ファルザーム等々、かなり鼻持ちならない輩が多くてイライラしますが、もちろん栄光を得られるはずも無く。徐々に弱っていくシェラにハラハラしながら読み止める事ができず、どうしようも無いとわかっていても戦争に結末はちょっと悲しかった。しかし、このまま終わる訳も無く。最終章はかなり爽快。シェラだけじゃなく、カタリナもかっこいいですぞ(笑) 2016/07/17
公式
12
上巻があるのを知らずに読んだのでまた読むと思いますが初めて読む戦争もので、どのようにして勝つか負けるかでとても楽しく読めました主人公の夢想も清々しくてまさに死神でしたね それに味方と敵もどんなキャラか平等に書かれていて好きなキャラや嫌いなキャラなど物語に引き込まれました 後終盤本物の死神が登場しましたが、まさか食われるとは思ってなかったのでこの世界の死神は主人公の非常食なのかと突っ込まざる終えませんでしたね 2013/09/18
ささきち
11
死神を食らって力を得て戦術では全て勝ったとしても腐敗した国無能な上官私欲に走るバカと相手に有能な指揮官と大義に民衆と意志が合わされば勝てない戦いがここにある。シェラ視点だとどうしようもない国で滅びるしかないよな〜としか思えず今更改心した所でもう遅いのだが腐敗した国のせいで最後まで戦いながらも無駄に死んでいく仲間と兵士を見ると悲しいものよね…。シェラ隊は文字通り死ぬまで戦い続ける姿が素敵だった、洗脳されているよな感じもしたがそれでも満足して死ねただろうと確信しています。ヴァンダーとかいうアホはなんでしょ? 2020/01/28
-
- 電子書籍
- 勇者、或いは化け物と呼ばれた少女(上)
-
- 電子書籍
- 勇者、或いは化け物と呼ばれた少女(下)
-
- 電子書籍
- 死神を食べた少女 (上)
-
- 電子書籍
- オルガニゼイション 群雛文庫
-
- 電子書籍
- 殺人者たちの王 創元推理文庫