あとかたの街(5)

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あとかたの街(5)

  • 著者名:おざわゆき【著】
  • 価格 ¥759(本体¥690)
  • 講談社(2015/11発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784063773507

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内容説明

名古屋大空襲で“生活”を焼かれた木村(きむら)家は一家で岐阜山中の村へ疎開することに。しかし生活は厳しく、ときはいじめにあい、父と長女みねは家を離れて出稼ぎに…。愛知時計電機の悲劇。広島と長崎の原爆投下。そして昭和20年8月15日正午の玉音放送。あとかたとなった街で、あいはどう生きてゆくのか――。日本漫画家協会賞大賞受賞作、ついに最終巻!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

117
最終巻。奇跡的に家族全員が生き残る木村家。木村家は空襲で名古屋の家を焼かれ岐阜に疎開する。疎開先でも食料事情が厳しく、心ない嫌がらせも受ける。皆が戦時下で心が荒んでいたのを感じる。戦後に復興に向けて歩み出す名古屋が印象的。また巻末の、おざわゆきさんと、こうの史代さんの対談も良かった。内容的に新しいものや、斬新な表現は感じられないが読みやすい作品。このような作品が発売され続けることが戦争の記憶を風化させない為に必要なのだろうと感じた。「凍りの掌」がより重厚な内容。併せて読まれ続けて欲しい作品です。2016/01/05

41
戦争が終わって焼け野原になった名古屋で懸命に前向きに生きていこうとする当時の人たちを想像しながら読みました。戦争を経験して、終戦となって、もう命を落とす危険がなくなった喜びを感じる反面、身近な人たちが戦争で亡くなったことを悼み、複雑な気持ちだったのでしょうね。あいちゃんの家族、本当に空襲の中生き延びることが出来てよかったです。空襲で田舎に疎開した家族たちの受ける処遇が理不尽だったけど、戦時中に人間性が変わってしまうのは仕方がないことなのかもしれません。2015/12/06

かおりんご

34
漫画。誰一人かけることなく生き残った木村家。大事な着物や家はなくなったけれど、人さえいればなんとかなる。最後は、救われた気分になった。現在70才以上の人は戦争を体験しているけれど、私たちの世代は親も戦争を知らない。こんな形でも、戦争のことを知るのは大事だと思うし、後世に伝えて行かなければならないと思った。2015/11/16

北本 亜嵐

22
奇跡的に家族全員が生き残ったあいの家族。生活を立て直すために岐阜山中村へ疎開するが、待っていたのは「よそ者扱い」され心無い仕打ち。誰もが自分のことで精一杯で他人を思いやれない…戦争とはこういうモノなのかも知れない。 女性の視線で丁寧に誠実に描かれており、戦争ものが苦手な人にも読める良書。巻末のこうの史代さんとの対談もよし。2016/01/06

ジロリン

19
割とあっさりとした最終巻だったな、という印象。いや、今までが重すぎたのか…一家の誰一人が欠けることなく「生き残った」ことが嬉しい。空襲されてからは醜態を晒しまくった組長が、終戦後に政治家としてのし上がってきた姿を見て「まだまだ目の離せないことがある」と呟くお父さんの言葉と、進駐軍の通訳となって「生きる」先生の姿が妙に印象に残る。名古屋城消失の衝撃は、父から聞かされたことがあったが、その喪失感は今の我々からは想像もつかない程大きいものだっただろうな…2015/11/17

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