内容説明
六公国の王子デューティフルと、かつての宿敵である外島人の族姫エリアニアとの婚約。互いに根強い恨みと反感を抱く二つの国に平和を打ち立てんとするこの縁組みを成立させるためには、黒いドラゴン、アイスファイアの首を落とさねばならない。約束を守るために、王子は神呪字諸島に向け出航する。お供は王妃の顧問官シェイド、王子の従者シック、身分を隠したままのフィッツ。さらに古き血族のウェブや〈気〉をもつ貴族シヴィルも乗りこんでいる。航海の行く手に待つものは。壮大な異世界ファンタジー〈道化の使命〉最後の幕があがる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜の女王
9
☆☆☆☆ 姫を勝ち取るために龍退治に赴く勇者、という古典的お伽話設定。が、そんな単純な話である訳もなく、フィッツたちの行く手には謎とトラブルが続出。恋人が忘れられないフィッツの養子ハップ。ブリッチの元を逃げ出したスウィフト。昔の恨みを忘れられないシヴィル。船酔いに苦しみ、フィッツに八つ当たりするシック。ネトルとの関係。シェイドにはうまく使われ、本当の身分もなく、道化との仲たがいに心乱され、相変わらず気苦労が絶えないフィッツです。世の中のトラブルを一人で背負っているようです。2015/12/10
duzzmundo
6
続けて読んで少し飽きてしまっていたので、けっこう間を開けてシリーズ最終章へ。やはりずっとシリーズを読んでいると、フィッツとブリッチ、フィッツと道化の関係に感情移入してしまいますね。黒いドラゴンに挑むために外島人の大陸へ向かうフィッツと王子たち。外島人と六公国の同盟は結ばれるのか、王子と族姫の婚姻は本当に行われるのか。前振りだけなのに飽きさせず上巻終了。間を開けて読んで正解だったっぽい。とりあえず続けて2巻へ。2021/04/17
火烏
6
どんどん世話する子供が増えてくる保父さんフィッツ。隠し事が多すぎてうまく子供が育つはずないよね、かわいそう。途中切れるの嫌だから、完結してから読もう、続きは2015/10/09
かりあ
5
昨日読み終わったー。相変わらずの面白さ。新たなキャラクターがまたいい感じにストーリーに関わって動かしていくこのワクワク感。それにしてもゴールデン卿、どうなっちゃうんだよ〜〜!そしてもう私、完全にスターリングが嫌いになった…。めちゃくちゃ嫌な女すぎるやん!自分が幸せじゃないなら周りまで不幸にしてやる!っていう女…。あかん…。2017/04/21
しまっち。
5
道化のフィッツへの愛の大きさを目の当たりにしつつも、道化を欺くフィッツ。そうして道化を残したままいよいよ王子一行は外諸島へ出航するが、フィッツはシックの船酔いに振り回される。しかしそのシックの夢の中で、ネトルとビングタウンのドラゴン、ティンタリアとの邂逅があり、ブリッチへの伝言がなされ、船上にあっても変化は続いていく。ネトルの存在も大きくなってきたし、ここにきてウェブの役割も気にかかる。そしてどうにもシェイドが好きになれないのであるが・・・。読み終えるのがもったいない気分で次巻へ。2016/06/16
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