内容説明
あの戦争において、なぜ日本は敗れたのか。戦闘の実相のみならず、日本軍が抱えた宿命ともいえる精神構造を、生き残った将兵の肉声をもとに解明した傑作戦記。第一巻は、米軍による本格反攻の幕開けとなったガダルカナル島急襲から、奪還のため急派された陸軍の精鋭一木支隊を待ち受けた悲劇までを描く。第2回(1980年)講談社ノンフィクション賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
CTC
15
15年講談社文庫、単行本は80年光人社。著者は34年生まれの作家で、60年代から戦場体験者から多くの話を聞いてまわった。講談社ノンフィクション大賞を受賞した本作、ガ島を巡る闘いを題材にした全4巻の1である。 当巻は何故彼の地だったのか、背景から入って、第一次〜二次ソロモン海戦、一木先遣隊壊滅、あたりまで。当巻終章には川口清健少将も登場するが、本人の直話と周囲の証言とが身震いするほど印象的だ。ひとりの人物、ひとつの事柄を幾重にも証言を重ねて記していくので、戦場の錯誤が伝わってくる。2018/07/18
artillery203
4
前回読んだのはもう7年くらい前か、その時は光人社NF文庫だった。今回、講談社より再販を機に手にとってみたが、やはり改めて名著だ。今の時代では絶対に書けない、戦闘体験者や当時の大本営参謀等からの膨大な聞き取りにより肉付けされたガダルカナル戦。見積のあまさ、意思決定の錯誤、辻政信のような人間が重宝される組織体質。緒戦の栄光の中で出てこなかった様々な問題点がここに来て一挙に噴出。二巻以降も楽しみだ。2015/11/16
Book Lover Mr.Garakuta
1
第二世界大戦の転換点である戦いを再現、歴史を知る上ではかなり参考になるかも。2018/07/16
一反もめん
0
読んでも読んでも終わらない……でも、日本人として読んでおかないといけない気がする。 だから、おそるおそる二巻目にも手を出すことにする。2024/04/01
Haru
0
この戦いを知るのは日本人の義務だと思う。2020/07/14