内容説明
ガ島急襲が米軍の本格反攻を意味することをようやく悟った日本は、持ちうる戦力を投じて必死に挽回を図るが、陸海軍ともに甚大な被害を受けてしまう。第三巻は、ガ島に孤立した将兵の言語を絶する苦闘、ソロモン海域における日米海軍の激戦、物資の確保をめぐり内部対立が起きはじめた中央の実相を活写する。第2回(1980年)講談社ノンフィクション賞受賞作。
感想・レビュー
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CTC
11
4巻中の3。第二次総攻撃から第三次ソロモン海戦、参本の混乱。 一次総攻撃の教訓から、航空写真より敵陣地の補強を読み取り迂回を進言した川口清健少将だが、賛同したはずの辻政信に裏切られ、総攻撃前に更迭。敵情地形偵察も利かない中での陣地攻撃は無謀だろうが、難地形と時間的制約から前線兵士は小銃・弾薬と握り飯以外の装備を投棄し前進しているのだ、せめて円匙でもあれば弾雨を凌ぐすべもあったか。。しかしラバウルの軍司令部、在トラックの連合艦隊、そして大本営の意向の下に動く訳で制海空権の問題も大きいが、勝てるわけがない。2018/08/07
junkoda
1
軍艦の戦いはそれなりに痛み分けだけど、輸送船による輸送成功率は大差。陸軍が食料弾薬のことを考えられない脳筋というよりも米軍が見事輸送妨害したとも言える。(でもインパールがあるので食料なしで突撃させる脳筋かもしれない)2017/10/27
Book Lover Mr.Garakuta
0
日本帝国海軍陸軍にとっては、混迷の極み。次第に孤立していく日本兵の苦境。ソロモン海戦や中央司令部の苦悩が描かれている。2018/07/16