目次
第1部 課題と視角(福祉国家における集権と分権)
第2部 歴史篇―集権体制の変容(戦時期:旧体制のもとでの機能的集権化の進行;占領改革期:旧体制の終焉と機能的集権体制の成立;機能的集権体制の中の総務省:「連動システム」の形成とその管理)
第3部 福祉国家と分権改革(中央‐地方関係史の包括的再解釈)
著者等紹介
市川喜崇[イチカワヨシタカ]
1963年信州松本に生まれる。早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程修了、博士(政治学)。福島大学行政社会学部専任講師、助教授、同志社大学法学部助教授を経て、同志社大学法学部・法学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mealla0v0
3
メモ程度。1930年代以降、地方行政の膨張が起きるとともに、地方を所管する内務省が対応しきれずに、他省の地方出先機関が増加していき、相対的に内務省が無力化していくという指摘は面白かった。総力戦体制の構築において、厚生省が果たした役割については、淡々と記述されており、あまり批判的な視点は見られない。ただし、その分教科書的でわかりやすいという利点があるかもしれない。2021/04/18
Ra
1
明治以来の旧い集権体制(内務省-府県体制)が「温存」されたとする通説に挑戦し、当該体制は、戦時期から占領期にかけて昭和の新しい集権体制(機能的集権体制)に「変容」したと主張。大要としては、集権/分権を論じる対象分野を〈一般的事項〉と〈個別行政〉に区分し、旧なる集体制、自治体の〈一般的事項〉における集権と〈個別行政〉における技術的統制手段の未発達によって特色づけられる一方、新たなる集権体制は、〈一般的事項〉における分権と〈個別行政〉における技術的統制手段の著しい発達によって特色づけられると論述。2022/09/30
バーニング
1
輪読で使用。2013/07/02