内容説明
神田の「お化け長屋」と呼ばれる裏店に住む鏡三十郎は、「世の中、ほんとに不思議なことなんてないんだよ」というのが口癖。身近に起こった怪異現象を、蘭学の知識と合理的な考えで次々と解決していき、「魔性封じの先生」として評判となった三十郎に、大店の主人から奇妙な依頼が……。書き下ろし時代小説、待望の新シリーズ第一弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
77
三十郎あやかし破り「ねずみ大明神」1巻。最後の落ちが良いですね~鳥居耀蔵、水野越前守忠邦さんまで出てきて話は大きくなりますがテンポが速くて読みやすく面白いシリーズです。2014/09/12
スプリント
9
化け物や妖かしなど超常現象を否定する侍兼蘭学者が主人公です。最後のオチは予想の範囲でしたが満足できる作品でした。シリーズもののようで次巻が楽しみです。2015/01/12
めにい
7
最初は会話文だけで話が進むので、どうなることかと思ったがこうはんはなかなか。多分そうだと思ったっ女性の正体はやはりだったが、最後の話がこう動いてそのための伏線だったとは!!さてシリーズは続くようだが鳥居耀蔵との絡みがどうなってのちの耀蔵につながるのかに興味。2014/06/15
マカロニ マカロン
4
個人の感想です:A-。天保4年(1833年)、神田豊島町(現在の千代田区東神田、龍角散ビルの辺りか?)の裏長屋に住む本草学修行中の浪人鏡三十郎が主人公で、町民たちに取りついた幽霊や化け物をお払いして、生計を立てている。鼠小僧次郎吉、シーボルト、鳥居耀蔵、水野越前守忠邦とかどんどん大物登場の大風呂敷が広げられ、果たしてどうなる事かと思ったら、見事な結末で、一本取られた感じ!時代小説ではあまり味わったことのない軽快なオチでした。江戸の町民の衣食住の様子もいきいき描かれ、会話のテンポもよく、一気読みでした。2014/06/13
Suzu
0
お初の作家さん。長崎でシーボルトの下で蘭学を修業していた三十郎はシーボルト事件で巻き込まれる前に長崎を離れ諸国を放浪後江戸に辿り着きお化け長屋に住むことになる。幽霊なんていないと言いながら幽霊話が大好きで、持ち込まれる怪異現象を解決する。その怪異現象自体はちゃちな話なんだが、お豊の正体については意外だった。鳥居耀蔵が何だかイイ人な感じで登場してるが今後も出てくるのか?取り敢えず次巻に進む。2021/07/09