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内容説明
日本人の多くが「一家団欒」という言葉にあこがれ、そうあらねばならないという呪縛にとらわれている。しかし、そもそも「家族」とは、それほどすばらしいものなのか。実際には、家族がらみの事件やトラブルを挙げればキリがない。それなのになぜ、日本で「家族」は美化されるのか。一方で、「家族」という幻想に取り憑かれ、口を開けば家族の話しかしない人もいる。そんな人達を著者は「家族のことしか話題がない人はつまらない」「家族写真入りの年賀状は幸せの押し売り」と一刀両断。家族の実態をえぐりつつ、「家族とは何か」を提起する一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナイスネイチャ
187
図書館本。正直この作者には共感できかねますね。まず愛情が感じられない。自分の人生を肯定する為に家族という存在を否定しているとしか思えない。申し訳ありませんが久々に読んで損したと思える作品。2016/09/10
やすらぎ
167
家族という集団生活。幸か不幸か。助け合うのか馴れ合うのか。…それぞれの個性が引き立ち、自由のままに自然体である集団が理想であるが、実際、家族間のバランスを保ち続けることは難しい。…誰かに依存したり、誰か一人に負荷をかけたり。甘える側になったり、体調を崩したり。しかしそれこそが、現実的な家族の姿であったりする。すべては順調に進まない。…家族のために尽くし続ける方。心優しく細やかな方。豪快で一本道を突き進む方。それぞれの生き方がある。目の前にある理想の道を進むとは限らないことを知ることが、家族との付き合い方。2020/01/12
せ~や
130
読書中、「著者は『家族』になりたかったのかな?」って思えてならない。読後、自分の家族は変わっていたんだと感じる。怖さから、子どもを一人の人間と見て接して、大人になった子ども相手に反省を繰り返しながら弱さを見せる父と、家族で話す事を何より大事にして、「威圧」を武器にせずに接した母。二人とも、子供と納得行くまで話す事だけはずっと大事にしていた。それが僕の家族像。父と話す中で、親でいる事のしんどさも知って、自分はどんな「家族」を作るだろう?お互いに「話さない」は、悲しいな。「家族」をもう一度、考えた一冊。☆42019/03/06
おくちゃん🌹柳緑花紅
127
下重暁子さんに言わせると私は「家族」という幻想に取り憑かれ、口を開けば家族の話しかしないつまらない人なのだろう。読み始めは頷くところも多かったけれど、だんだんと違和感を覚え更に反発心まで覚えて読了。読む時期が今ではなかったのかもしれない。2016/01/10
新地学@児童書病発動中
124
「家族という病」というのは極端な表現ではないかと思った。他人同士が暮らすことになるので、しんどいことや辛いことは多いだろう。それを受け入れるのが家族ではないだろうか。家族よりも個を大切にするというのが作者の主張。賛成できる面もあるが、人間は一人では生きられないので、他の人のことも考えなければならない。家族だけではなく、他の人も平等に接するべきだという作者の主張には頷けるものがある。私が読んだ本は第10刷だ。それだけ売れたのだろう。家族に息苦しさを感じる人は多いのかもしれない。2018/05/06