内容説明
★日本人の植物常識はすごい!
●加藤清正が築城した熊本城は食べられる城だった!
●なぜ戦国武士は草食系の食事で戦い続けられたのか
●植物の知識で暗躍した甲賀忍者
●世界最大のリサイクル都市、江戸はどうやって作られた
●大名がやっかいな雑草を家紋にした理由
●なぜ関ヶ原の戦いで家康は生米を食べるなと指示したのか
などなど、戦国の世から江戸時代における植物と武士の知られざる関係を描く
これまでにない驚きの日本史!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tomi
41
城に植えられたマツは籠城に備えた非常食用だった。信長はトウモロコシの花を愛でていた、等々、武士と植物との関わりを書いたユニークな歴史エッセイ。味噌や蕎麦など食べ物の歴史から江戸の園芸、家紋の由来など話題も幅広い。軽いタッチなので、もっと詳しく知りたいと思う話題もあるが、読みやすくて面白い。2016/11/02
宇宙猫
29
★★★ 武士が植物をこよなく愛していたことや、城や屋敷の庭に植えた木にも理由があるという話。知らないことがいっぱいあって面白かった。けど、徳川の家紋には深い理由があるのかと期待した分、肩すかし。2017/11/27
田中寛一
28
「家康のあっぱれ植物知識」のサブタイトルたが、家康に限らず戦国から江戸時代の武士たちが植物と深く関わっていたことが説かれていて大変興味深かった。今まで松竹梅と聞いていてもなぜ松が一番なのかよくわからなかったが、この本のおかげでよくわかった。城に松が植えられる意味まで説いてあった。欧米で紋章に鳥獣が使われるに対して日本の家紋の多くは植物だという。それも地味なものが好まれていた。そこには武士たちのしたたかに強く生きていく思いが込められていたのだと。野草から生き方を説くのがいい。2015/11/26
さきん
27
武士や歴史と野菜、植物の関係を解説した内容。きゅうりを食べると切り口が葵の紋章ににていて縁起が悪いなど文化的なところから植物の魅力を紹介して面白く読めた。一冊手元に置いときたい。2018/05/19
karoom
18
戦国時代、江戸時代の武士達は生きるために植物に精通していた。中でも個人的に印象的だったのは、忍者のルーツは「薬草探し」らしく、火薬を作るために不可欠の硝石を、硝石の産出がない日本で、忍者はヨモギと尿のアンモニアを化学反応させ、硝石を作成し「焙烙玉(ほうろくだま)」という手榴弾を作成していたという。植物学者や化学者の知識もあった忍者に驚き。日本人にとって植物は昔から欠かせない存在だったことを改めて知った本。 2016/03/19