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内容説明
藤井(ふじい)の担当する洋裁教室の終了が決まり、パリ支店への転勤を希望する藤井。一方、何も知らない市江(いちえ)は、南洋裁店での日々の生活の中で、自分が本当に欲しいものを見つけることとそれを手に入れることの困難さを改めて心に刻んでいた。そして藤井のパリ転勤が正式に決定。それを耳にした市江は……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
122
台詞のないシーンのなんと饒舌なことか。正直、感情の起伏の少ない絵に思えるのに、心の中で思っていることがものすごく伝わってくる。でも発する言葉もまたインパクトがあってバシッと撃ち抜かれるような想いで読んだ今巻。服の仕立てをオーダーした依頼主の娘(母から何不自由なく与えられてる高校生)が言う言葉に共感する部分もあったが、それに対し「与えられたものの価値も知らず、手に入れることの大変さも知らないで、持たないことのいたみも知らないでいる」と言う市江の言葉が刺さる。でも彼女の厳しさの中にある静かな情熱には胸がすく。2014/05/05
masa@レビューお休み中
117
口の悪い人は、二種類に分かれる。人に弱味を見せたくない人と、人にやさしくしたい人と…。市江は、後者になるんでしょうね。やさしさが、口の悪さになってしまう。だから、南洋裁店に訪れて仕立てを希望するお客さんに対しても、仕立てが必要ないと感じると、追い返してしまうようなことを言ってしまう。知らない人からしてみると、いけ好かない人と映るかもしれないが、これこそ一流のプロの仕事ではないかと思ってしまうのだ。本当に必要な人にだけ大切な洋服を仕立てる。孤高ではあるが、市江には、最高の作る喜びがあるのではないだろうか。2015/08/30
月子
27
市江さんと藤井さん、うーなかなか焦れったい。 そこがいいところなんだろうけど、せっかちな自分だからこれだけ進展が少ないと諦めてるな(笑) ショーウィンドウをずっと眺めてた京子さんの話、泣けました。2015/01/13
どあら
23
完結したので読了。藤井さんの為のコートを縫う市江さんがステキですね✨2022/06/17
メイ&まー
23
藤井さんとの距離ができることで何か動くかしら、このふたり。じれったいようでいて、肩が触れ合う距離で同じ空間で、それぞれべつのことをしていても、そっと寄り添っているような雰囲気がとてもいいな。採寸のシーンなんかとてもいろっぽい。お話は、牧さんのお店のショーウィンドウに飾られたドレスを惚れ惚れと見つめる女の子の物語が好き。2014/03/17