- ホーム
- > 電子書籍
- > コミック(少年/青年)
内容説明
次元世紀2005年。「預元者」という名の巨大コンピュータに管理されている地球で刑事として生きるタキガワは、自殺願望の強い妻・ヨシコと暮らしていた。傷つけ合いながらも愛し合う二人だったが、ある日、過酷な運命が襲いかかる―――。タキガワが「女子攻兵」に乗ることになった理由がついに明らかに!! そして、ハイエナ部隊は標的「ツキコ」を見つける為に異次元領域の更なる奥地へ。昆虫をかたどった新型の次元航空兵器による白熱の空中戦勃発!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
H29リオのカーニバル
39
三葉虫のような航空母艦が雲海の上を航行する様は、ナウシカを想起させた。今回は見事な空中戦、ドッグファイトが描かれているが、艦載機がハエ仕様なんてw そういえばハエって個体に対してあの羽では物理的に飛ぶことはできないって聞いたことがありますね。倒錯した心象のような世界の乗り物として相応しいのかもしれませんね。退廃、狂気、ノイローゼ等々物語でなかなか描かれない人の闇が深くえぐられていてナマナマしいところがまた、いいですね。2014/07/12
そのじつ
8
Kindle版配信!6ヶ月待つ間、何度書店で買いそうになったことか。セルフじらしプレイかよ!とひとりツッコミ。待ったかいあった。素晴らしくおもしろい!他の方のレビュー見るまで映画のパロディになっていること知らず。松本作品はシナリオにオリジナリティを持たせるのでなく、既知のエピソードやガジェットをてんこ盛りにしつつ、シニカルな笑いでパロディとして昇華させるのが得意。パロディの向こうに見えてくるのは、社会への不信や人間性の腐敗など。その中で主人公だけが愚かしいほどに無垢な生き方を貫いてゆくのだ。2014/12/13
あさひ
6
女子高生型巨大兵器(中の人はオッサン)が操縦する昆虫型戦闘機が乱れ飛ぶ空中戦です‼︎ 愉快ですね〜。素敵ですね〜。世界の有様がコレなのだから、無理して正常であろうとするタキガワの方が異常なのかも。女子攻兵と同化することが精神汚染でなく、この世界への適応であるなら、女子攻兵の五感に身を委ねてしまえばいいのかも。…倒錯してます。2014/07/07
フロム
6
空中戦艦と戦闘機の造詣はやや安易。「地獄の黙示録」ミーツ松本次郎といった内容。殆どまんま地獄の黙示録をトレースしてる(しかも退屈な長いバージョンの方) 大きなうねりを期待させる。いい巻。期待してまっせ、松本先生。2014/06/26
c
6
「標的『ツキコ』を求めてハイエナ部隊は、さらに深い闇の奥へ」というのはこの単行本に寄せられた惹句だが、勿論「闇の奥」とは「地獄の黙示録」の原案となったコンラッドの小説である。面白いのは、漫画家が才気に任せ気儘に筆を走らせているようなこの漫画が、しかし「地獄の黙示録」のパロディであることを律儀に止めていない点だ。この巻でも、原典である「黙示録」では2001年公開の「特別完全版」で初めて陽の目を見たフランス人入植者のエピソードが、その登場から食事、ラリってベッドインするシークエンスまでそのまま再演されている。2014/06/11