内容説明
文芸評論家としても活躍する東大・沼野教授による人気対談集、シリーズ第2弾。日本で海外作品の紹介や翻訳に携わる研究者・翻訳者、実際に文学を作り出している作家たちと、映画や音楽の話への脱線も楽しく、縦横無尽に語り合うことで「いま文学にできることはなにか」を探求していきます。ゲスト:亀山郁夫、野崎歓、都甲幸治、綿矢りさ、楊逸、多和田葉子。文学は実際に役にも立つ!
目次
翻訳家・外国文学者編(あらためて考えるドストエフスキー―東日本大震災と「世界文学」(亀山郁夫×沼野充義)
「美しいフランス語」の行方―フランス文学はどこから来て、どこへ行くのか(野崎歓×沼野充義)
「世界文学」の始まりとしてのアメリカ―ポリフォニックな言語状況を生きる(都甲幸治×沼野充義))
実作者編(太宰とドストエフスキーに感じる同じもの―「世界文学」はここにもある(綿矢りさ×沼野充義)
日本語で書く中国の心―アジア文学の世界性(楊逸×沼野充義)
母語の外に出る旅―移動を繰り返しながら書くということ(多和田葉子×沼野充義))
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コットン
64
沼野充義さんと6人のゲストとの対談集。綿矢りささんとの太宰やドストを語っている対談が面白い。あと、綿谷さんがフランスで『エロチック・ジャポン』の著者アニエス・ジアールとフェティシズムを取り上げた話も面白い。2018/09/22
Y
40
ロシア文学者の沼野充義氏と文学に携わる人による対談集。ひとえに文学といっても色んな立場の人と対談するため、ジャンルの境をまたぐことで発見されるものがあった。中でもロシア特有の精神性トスカーと日本の「もののあはれ」の重なりの指摘や、翻訳における方言の取扱が印象に残っている。村上春樹にドストエフスキーの翻訳をお願いしたいという話に同感。言葉に対する注意深さを身につける手段としての文学の有用性を指摘していたが、私は役に立つからという理由で文学を読んでいたわけではなかったけれど、新しい文学の意義に胸が高鳴った。2014/04/05
かふ
22
「翻訳家・外国文学者編」の三名の対談。亀山郁夫は同じロシア文学の先輩翻訳家、野崎歓はフランス文学、都甲幸治はアメリカ文学。作家三人との対話は綿矢りさ、楊逸、多和田葉子。https://note.com/aoyadokari/n/n87a5136b435b https://note.com/aoyadokari/n/n10bc08d761d3 2025/03/20
風に吹かれて
14
翻訳家・外国文学者編として、またまた亀山郁夫(ロシア文学)、野崎歓(フランス文学)、都甲幸治(アメリカ文学)、実作者編として、綿矢りさ、楊逸、多和田葉子と行った対談式講義。2013年刊。とりわけ前半を面白く読んだ。プルーストをドイツ語に訳すと普通のドイツ語の文になり、カフカをフランス語に訳すと細切れの文になるというベンヤミンやクンデラの話からの博識な引用で説明する沼野先生の話に興味津々。それぞれの言語で生きている人々への言及(侵略された人々、越境した人々など)もあり文学の世界の広さを感じた。2019/06/18
桂世
11
例えばロシア文学を読んで満足して、良かったよと人に伝えればそれだけでもう「翻訳」されたとも言える、というのが印象に残った。2019/05/14
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