内容説明
道頓堀に巨大なタコが現れた。対処に大わらわの大坂西町奉行所の面々をよそに、大食漢の名物奉行・大邉久右衛門が用人・佐々木喜内に命じたのは――(『蛸芝居』)。連日連夜、豆腐ばかりの献立に、久右衛門は爆発寸前。どうやら財政難のせいばかりではないようで――(『地獄で豆腐』)。垂涎必至の4編を収録。大坂を舞台に描く、謎あり恋ありグルメありの食いだおれ時代小説第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
95
シリーズ第2弾。相変わらず上方落語の雰囲気が漂って、大阪のあの一種独特な"猥雑さ"が楽しい捕り物帖です。そして、今巻も出るわ出るわ料理の数々に舌鼓です。 粋ぶった江戸の蕎麦の食べ方と実を取る大阪のうどんという対比も面白かったです。 どの編も馬鹿馬鹿しくも人情味に溢れていて、ほんとうに楽しい読書です。"きつねうどん"と"たこ焼き"発祥の逸話は、ほんまかいなと思いながらも。いやひょっとしたらと思わせてくれます。巻末に挙げられた参考資料の多さを見れば、それも頷けます。緻密な時代考証があればこそなのでしょうね。2021/11/16
Norico
47
鍋奉行シリーズ第2弾。今回はうどんが食べたくなりました。トキさんの業突屋にも行ってみたいけど。しかし勇太郎はモテモテですなぁ。どちらの女子とうまくいくのかしら。2016/03/20
ユメ
41
前作を読んでから随分あいだが空いてしまったが、すぐにこのシリーズの雰囲気に浸ることができた。何といっても、しっかりとキャラの立った登場人物が魅力的。私は中でも、相変わらず食い意地の張った鍋奉行こと久右衛門と、久右衛門の戯言を普段は右から左へ受け流しているけれど、いざというときは主のために奔走する喜内の軽快なやりとりが好き。第二話「地獄で豆腐」では、久右衛門と喜内の絆の深さが明らかになってほっこりした。久右衛門が赴任してきた当時はただ振り回されていた部下たちも、鍋奉行が上司であることを楽しみつつあるようだ。2016/06/27
ゆきちん
40
鍋奉行②前作よりテンポが良くなって面白い!食べ物からめた捕り物。ちょっと奇想天外系。大阪名物の由来も。キツネうどんやタコ焼きや。このシリーズ、なんでもっと読まれないのかな?お奉行様、羽織についた出汁の匂いだけで、大阪中のうどんを食べてどこの店のどんな出汁か当てた!すごい舌!さすが伊達に食いしん坊やってないね!2016/12/02
りーぶる
36
最近好きなシリーズです。この方の他の本はどうなんだろう。ちょっと読んでみたいです。相変わらず大食いのお奉行様。美味しくないと怒鳴って、打ち首じゃー!!とか叫んで、ゴネて・・・。部下の同心も仕えている人も大変。なのに、皆お奉行様が大好きな理由は私も良くわかります。ココって時に激しく鋭い指摘をして一気に事件を解決に持って行くという。出汁の味で犯人当てるとか面白すぎました♪綾音さんと小糸さんのライバル対決も楽しみ。勇太郎が割と危ない目に遭う作品でした。美味しいおうどん食べに行きたいなー。2014/10/02
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