内容説明
大坂の川に巨大なフカが現れた! 折しも水練稽古の真っ最中だった西町奉行所の面々は大あわて。頼みの綱は人間離れの体格を誇る奉行の大邉久右衛門だが、実はまったくのカナヅチだったことがわかり――(表題作)。奸計もくろむ乾物問屋が仕組んだ料理対決。久右衛門の肝煎りで指名された料理人が、あっと驚く人物で――(「ニシンを磨け」)他、美味なる全3編を収録した食いだおれ時代小説第6弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
48
浪花の食いしん坊奉行大邉久右衛門シリーズ第六弾。今回も食べまくり!お奉行様がカナヅチだったとは(笑)乾物問屋の料理対決のすゑさんの昆布巻きが美味しそう。釣りキチの三平と河童の話もかわいかった。主人公勇太郎をめぐる彩音と小糸の三角関係も変わっていきそうな感じで……。2016/06/28
ゆきちん
46
鍋奉行⑥(1)薩摩の浪人と乾物商騒動…ニシンの昆布巻き(2)綾音のストーカーとフカ騒動…蒲鉾(3)カッパを見た!と偽金作り… キュウリとナマズ 。今回はこの三本。もう安定の面白さ。スカッとするし安心して読める。なんで読んでる人少ないのかわかんない。シリーズどこから読んでも大丈夫なので、一冊試しに読んで見て。2017/01/05
またおやぢ
39
流石は食道楽の町大阪。今日も食べ物に関わる事件が起きる...と言うよりも、西町奉行の大邉久右衛門が、諸々の事件を食い意地を動機に解決していっているから、事件が食べ物絡みになっているだけなのかもしれない。乾物は始末第一の大阪気質にあった食材。磨き鰊のたいたんとか、なまず尽くしの料理の数々、あるいは蒲鉾など、今の世の中では当たり前になっている食材が、江戸の当時においてはどのように扱われていたのかを学ぶこともできる、そんなシリーズ第6作。しかしなまずのポカン釣りがでてくる辺り、著者は釣りキチ三平のファンとみた。2016/09/29
み
39
さくさくと♪このシリーズは面白いです(^o^)勇太郎さんをめぐる女子の争いは終わるのかしら?亡くなった祖母のニシンの昆布巻きが食べた〜い、あの味は再現できない^^;2016/01/11
Norico
38
久々の西町奉行所の面々との再会です。今回も悪徳乾物問屋をこらしめたり、川に入り込んで暴れるフカを退治(?)したりと、大活躍のお奉行さま。昆布巻きたまらん!ナマズ料理が美味しそう!村越さんを巡る三角関係はそろそろ決着しそうですねー。次巻も楽しみです2016/07/16