レッド 1969~1972(7)

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レッド 1969~1972(7)

  • 著者名:山本直樹【著】
  • 価格 ¥1,079(本体¥981)
  • 講談社(2015/03発売)
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  • ISBN:9784063767834

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内容説明

『赤色連盟』となった二つの組織は、銃を持って闘う革命戦士となる為、共産主義化を勝ち取る事を誓う。だが、その為に行われる総括要求は弱き者達を追い詰める。山という閉ざされた空間で、革命への熱は次第に言いようの無い凶気を帯びていく……。決して特別ではない若者達。目指すは革命。だがその運命は“闘争”とはかけ離れたうねりの中へ――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アズル

14
北が「自分は一度死んだ云々」と言いながら、泣くシーンに、ドン引きでした。この気持ち悪さは何だろう、と思っていたら、岩木もそう思っていた様子。北のイカレっぷりがこれからもっとさく裂しますね。岩木が白根に…。岩木、惚れっぽいのか、エロ男爵なのか、うーむ、キャラとして好きです。大合唱の「インターナショナル」をyoutubeで聴いてみました。色々な政治や主義・思想にまみれてしまって、いい曲なのに、もったいない気分になりました。2017/06/10

ぐうぐう

11
映画『実録・連合赤軍』では、監督の若松孝二が交流のあった遠山への想いをそのまま滲ませた描写で、森や永田からの総括要求に耐える遠山の哀しみを映し出していた。しかし、この『レッド』での天城(遠山)の存在は、数十人いる連赤メンバーの一人として、あくまで配置されている。山本は、メンバーを平等に描き、ゆえに誰が殺されてもおかしくない状況の緊迫感を再現している。ところが、この中で誰が殺されるか、山本は登場人物にナンバリングすることで、読者に対して残酷に告げるのだ。歴史は変わることがないとでも言わんばかりに。2013/03/23

かふ

9
革命同好会の革命ごっこが体育会系の革命運動に収斂されていく感じか。北の涙の総括は感情的に嫌な部分を感じてしまうのはマルクス理論が合理的なものなのに精神論をもってくる体質はあきらかにかつての旧日本軍隊気質。そもそも武装蜂起自体が絵空事になってしまう日本の戦後なんだよな。それでもそこから凄惨な事件になっていくのはなんでだろう。同調圧力を生み出し止めることが出来ないのは彼らだけではないはず。2017/12/16

かっぱ

4
閉じた集団は狂気に走る。自分たちが、どこで間違ったか気づかないまま、確実に敗北と死が迫ってきている。このつづきを読むのが怖い。2013/04/20

あきくま

4
合同訓練の総括。革命運動への姿勢についての総括。自己批判、相互批判をやっている彼らは「世界」や「社会」という外でなく、内向きに内側に矢印を向けているように感じる。私は天城の「お母さんを幸せにする為に革命に加わった」という言葉に納得がいくが、北の涙ながらの言葉にはなんか引く。天城にセンチメンタリズムとか言ってた北のセンチメンタルぶりは、何か違うって思うのだ。この違和感を当事者の中にも持つ者がいたことに驚く。違和感を持ちながら次の展開を迎えるなんて。みんな一色に染まってるのかと思ってたらそうじゃないんだ。2013/04/14

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