内容説明
国家の危機に、真の内閣が立ち上がった!
北朝鮮が、日本にむけた中距離弾道ミサイルに燃料注入の報が!
中身は核なのか? それとも……。
支持率低迷と経済問題で打つ手なしの政権与党・自由民権党の浅尾総理は、本物の危機に直面し「本当の内閣」に政権を譲ることを決意した。
アメリカですら「あないな歴史の浅い国」と一蹴する京都の公家出身の二条首相は、京都駅から3輛連結ののぞみを東京駅までノンストップで走らせたかと思えば、その足で皇居に挨拶へ。何ともド派手な登場の二条内閣は、早速暴力団の組長を彷彿とさせる広島出身の防衛大臣のもと「鉄砲玉作戦」を発動する。果たしてその結末やいかに?
「こんな内閣があったら……」書店員さんたちの圧倒的支持を受けた痛快作が待望の文庫版を電子化。
笑って笑って、涙する、史上初の内閣エンタテインメント!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mapion
306
日本に核ミサイルが撃ち込まれそう。二世議員が連なる現内閣は自分達では対処できないと、表に出る事のない裏の内閣に席を譲ります。譲られた彼らに言わせると、一軍の自分達が出てきたよと。その裏の内閣が事を収めるのですがコメディなので理は不要、何がすごいのかなんて最後まで分かりません。そこらの政治好きのオヤジと変わらない立派なご意見、ときに忖度のない暴言に気分スッキリ、そんな感じで進みます。政治ってそんなもの?なんて考える方が野暮。政治を扱っているわけでなく、政府が舞台のコメディくらいの出来栄えでオーケー?。2025/08/06
ちょこまーぶる
166
面白くて読後に何だかスカッとした一冊でした。二条内閣は本当に史上最強の内閣でした。閣僚たちの本当の姿は最後まで明かされなかったけど、皆只者ではない感がビシビシと伝わってきて、発言内容から想像するだけでも楽しめました。しかも、常に自己擁護しつつすぐに暴発する国からの攻撃に対して、おちょくっているようだけど凄く真っ当な発言や行動で周辺諸国を味方につけながら無血で戦っていく内閣からは自国のみならず他国の人々までを大切なする姿を見せつけられましたね。しかし、こんな内閣が実際に時々現れないものですかね。2015/05/12
相田うえお
158
★★☆☆☆17034 大統領、オマハとかプッシュとかクリキントンとか書いちゃって大丈夫なのか。。オールスターオンパレード。特に仲利根,浅尾,小佐野,鷹山はまずいだろ〜。もう朝地新聞はアウトー!具志堅洋子ならセーフか。内閣に一軍二軍とは!これ、小説としてストーリーを楽しむというよりは小説風政治パロディー?登場人物達の会話を通して思想を書き連ねたような。しかし、この内容って誤解されそうな点もあり今の海外情勢ではあまりにもデンジャラス。。ミサイル飛んできそうで星2。危険なコメントは控えます。興味深く読んだよ。2017/04/18
ゴンゾウ@新潮部
116
対北朝鮮外交の為に突然登場した二条内閣。国家存亡の危機の時のために密かに用意されていた内閣。彼等が繰り出す外交政策はビンボールすれせれのきわどいものばかり。現政治に不満を持つ人達にはスカッとするパロディ。 かなり過激な内容ですが2世議員に牛耳られ選挙の票しか考えられない現政治に対するアンチテーゼとなってくれれば。2018/05/20
kk
114
テンポが良いし、登場人物たちのキャラが立ってて楽しく読めました。単なる諷刺とコメディだけじゃなくて、ところどころに顔を出す、真面目で味わい深い台詞とかがキラリと光ります。お話の展開的には、絵に描いたようなご都合主義だけど、こういう小説だから、目くじらを立てるほどのもんでもないんじゃないかなと思います。2019/05/18