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内容説明
テツオは、死んだはずの麗子だった。炎に包まれた幽霊塔の地下迷宮は殺人鬼「死番虫」を下敷きにして崩れ去った。しかし、その遺体が見つからない。迷宮で「死番虫」が犯した無差別殺人の罪は、幽霊塔から姿を消した天野とテツオに着せられる。当局に手配された二人は、天野が女装し、夫婦を装い身を隠す。女が男に・・・男が女に・・・へんてこな偽装夫婦。そんな二人が潜伏先の宿で出会った、一冊の小説。それは、幽霊塔の謎につながる驚愕の内容だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
急いで突厥
34
新刊の発刊に伴い再読。 迷宮で起きた無差別殺人の濡れ衣を着せられ、警察に指名手配されたテツオと天野は偽装夫婦を装い東京へと移動しようとする。 途中山越えの際にアヘンを密造している隠れ村の騒動に巻き込まれる。2013/06/03
眠る山猫屋
33
逃亡中の二人の関係がビビッドで良い。男装の麗人と女装の純情眼鏡君。でもふたりの関係が逆転したからって、単純にうまくいく訳でもなく。物語は逃亡中に訪れた隠れ里での顛末。久米さんの妄執、ゾワワッとさせられた。凄いキャラクターだ、たぶんもう二度と会えないだろうけど。2016/07/16
たべもも
21
★★★★☆。時計塔から逃れた天野とテツオは指名手配犯として追われる身となり逃亡する事に。生け贄探しの時あんなに恐ろしかったテスラとQがめっちゃフレンドリーで笑った。逃亡の中で男装のテツオと女装の天野の二人組みになり、何やら天野の気持ちがブレブレに。アヘン村の事件よりも天野のブレ加減の方が面白かった!?2015/01/14
まりもんママン゚+.*ʚ♡ɞ*.+゚
17
【乃木坂 太郎】二人が新婚さんに成りすまし逃亡した先がケシを育て阿片作りを生業とする村にたどり着く訳だが、村一番の年寄り「久米」のエピソードがおどろおどろしく、とても印象に残った。そして検事の丸部が何を企んでるのかわからないのが怖い。この4巻はドラマの【金田一シリーズ】か【横溝シリーズ】のようでした。一気読み。とても面白かった。2013/02/04
ネロ
16
古典的なミステリーの上質さを感じさせながらも、ジェンダーの抱える問題についても取り組んでいる現代的な作品でもありますね。しかし、今回の倒錯的な逃亡劇、楽しかったなぁ。テツオの男装がハマってることは当然にしても、太一子の可愛らしいさはなんなんでしょ笑。本人もまんざらではないようで、寧ろテツオに守られることに安心して身を委ねてましたね…太一が女性らしく振舞うことに興味を示すテツオ。彼が女性であることを否定すると同時に、その理由にはまだまだ深い闇があるのだと気づかされます。2013/03/10