内容説明
一時の絶望に駆られ、行きずりの女を絞殺した吉行明敬。殺人現場から離れようと自動車で山道を走る途中、彼は古臭いおかっぱ頭の幼女を連れた、白兎(はくと)と名乗る不思議な少年に出会う。「お家に帰る」という幼女と、付き添いだという少年。やむをえず2人を車に乗せ山間の温泉宿にたどり着くが、吉行は白兎たちの不可思議な言動に混乱していく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さなごん
19
あさのワールド。先に2を読んでいたので白兎の役割をおぼろに覚えていたけど、不思議な世界だった。かこちゃんがお母さんに会えてよかった2016/04/16
星野
15
白兎シリーズ第一巻。改訂版が出ていたから、久々に読みたいなぁと思い。確か二巻までは読んだはずだけど、印象深かったのはこの一巻だったんだよなぁ。わりと覚えていました。幻想的かつ優しいホラーミステリー、な感じで、私は好きです。前はすごく白兎が気になったけど、今はどんな存在であれいいや、と思っているのは…時を経ての、ひとつの変化かもしれない。全巻借りたから、今から一気読みします。2013/07/07
ムック
14
何とも不思議な世界観の作品だった。何が現実で何が幻で…ラストまで読んでようやく何となくああ成る程、という程度の。白兎が妖しくてとても魅力的、シリーズ最後まで読んだら彼の正体もわかるかな。2013/04/16
更紗
9
人を殺した男が、逃亡中に出会った不思議な少年と少女。現実と幻のあわいが非常に曖昧で、幻想的でミステリアスな雰囲気の作品でした。2013/10/12
ちゃんちゃん
9
行きずりの女を殺してしまった吉行の目の前に現れた不思議な少年「白兎」と和子。彼らと出会ったことで自らを見つめなおしていく話。ファンタジーかミステリか、はたまた怪奇ものなのか、迷うところです。暗く息がつまるような世界感。謎いっぱいの白兎にひきつけられます。彼の正体が気になりますね~2013/01/18