HJ文庫<br> 僕はやっぱり気づかない6

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HJ文庫
僕はやっぱり気づかない6

  • ISBN:9784798604565

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内容説明

夏休みの終盤、織野栞のサプライズ誕生日パーティを企画するコン部の面々。自分の本当の誕生日を知らないという織野は生まれて初めての経験に、どうして良いか判らずに……。しかし、そんなイベントの終わりと共に、この世界、織野、そして諦の存在を揺るがす出来事がやってくる。織野栞=檻の死澱の正体が明かされるシリーズ6作目。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

王蠱

10
気づいても気づかなくても、彼らの日々はこれからも。「物語」に外側から干渉し得る力をもつ「読者」という神の全能ゆえの無力感。望公太という作家のもつ「メタ」への考察、そしてそれへの向き合い方が最後の最後まで響いていてまさに「デビュー作」であり「代表作」に挙げるに相応しいシリーズだった。今こうしている自分と言う存在は誰かの意志でそういう風に生み出されただけなのではないか?自分の存在意義とは?そんな果てしない問いかけに諦が出した彼なりの「答え」は呆れるほどにシンプルで、だからこそいつまでもどこまでも彼らしい2014/07/21

KUWAGATA

10
完結という文字はどこにもないけれど、多分完結なんでしょう。確かに第二部が始められるような終わり方にはなっているけれど、ここは綺麗に終わらせた方がいいかも知れませんね。本作は、ラノベに多い鈍感主人公という設定を逆手にとったユニークな作品でした。そこから来る勘違いと、勘違いを修正できずに変態扱いされるヒロインズとの掛け合いが、この作品の一番の魅力だったと思います。ですのでシリアス中心の今巻はちょっと毛色が違いましたが、それでも十分この世界観を楽しませてもらいました。個人的には隠れた名作だったと思います。2012/09/02

tonkatudon

9
普通の人がお話を作ると、起承転結のない、グダグダな話になるわけだが。 結局、無駄に構成力のある人は、お話が思い通りになりすぎてつまらないというべきなのか。 まあ、ヒロインが豆腐メンタルすぎるというべきか、うむ2012/11/09

藤崎

8
物語において、作者は神だ。どんなキャラも設定も展開も、自由自在に何でもできる。だけど、何でもできるというのが、実は一番難しい・・・なんて感じで、ヘタに作ると単に扱い辛いだけの「万能」をこの作者さん一流のセンスで描き切った傑作。初期コンセプトを徹底的に貫き、最終的に「気づかない」スタンスに戻ってきた主人公、無能だけど大物な彼がした選択だからこそ、この結末も納得といった所。とっかかりの着眼点、一本筋の通ったバランス感覚、全編通じた緻密な構成力と、個人的にはもう褒め所しかない感じなので、次回作も本当に楽しみです2012/09/02

晦夢

6
完結。諦たちコン部は織野栞のサプライズ誕生日パーティを開く。そして明らかになる檻の死澱の正体。この作者は、読者とか作者とかで世界を考えるの好きだな。こうして僕の覚醒が始まる、のとこはクソ笑った。なんでも突き抜けると面白いといういい例。鈍感主人公は好きじゃなかったが、ここまでいくと面白いと言わざるを得ない。諦は気づいてからも自分であって良かった。そしてやっぱり気づかないw いい作品でした。2014/12/04

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