内容説明
築地の読売《末成り屋》。その主、水月天一郎の元へ勘定吟味役と水油仲買商人が癒着しているとの情報が入った。探索を始めた天一郎はすぐに何者かに襲われる。そして、新たに入った情報を追う天一郎の前に現れた侍たちの影。正義のため瓦版に命をかける天一郎の剣が煌めく。迫力の剣戟に胸躍る展開、心を打つ物語――。大人気の著者が放つ渾身の新シリーズ第一弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
79
読売屋 天一郎1巻。読売屋(未成り屋)の主、水月天一郎を主人公とするシリーズ。序の御赦免舟でどんな展開になるのかと思いきや、辿れば田沼意次に、面白い設定で展開していく、できれば風の市兵衛の様な剣裁きが欲しいな~と思うが贅沢か、壬生美鶴とのかかわりも楽しみ。2014/09/21
酔拳2
39
元武士で読売屋の天一郎が世の悪を切り裂く!てほどの話ではありません。武士として不遇な幼少期を過ごして立派な読売屋さんになった主人公が世間の話の種に首を突っ込む。そして瓦版にするのかなと思ったら、そーでもない?乙三郎も太七郎も結果良かったけど、主人公天一郎はどうやって食ってくの?これ読んで方程式がわかりました。シリーズものの主人公が男の場合、大概強い。この後のシリーズも読んでみようっと。2018/02/02
喪中の雨巫女。
14
《母‐図書館》天一郎は、武家で生きるより、町人として生きた方が、いい。2012/04/04
だいしょう@SR推進委員会
8
好きな作家さんの新シリーズ。期待を裏切らない読み応え。主人公の読売稼業が板についてない感じは、胡散臭さありありでそれもまた面白い。他の登場人物たちのキャラもきちんと生きていて、あっという間に物語の世界観に入っていける。江戸の町や八丈島の生活など、単なる説明調の文章に終わらず感情を動かされてしまうのは、さすが。母親が後妻に入った旗本である義父のなかなか一筋縄でいかない俗物ぶりがよかった。ちょっと見ない設定かな。綺麗な女剣士も色を添えて、異父弟の存在もチラリと見せて、続編も楽しませてもらえそう。2012/04/07
kazukitti
7
情景雰囲気キャラなど読ませる感じがあるのは市兵衛の方で十分わかってたけど、シリーズ1巻目だからかちょっと説明が多くて中々話が走り出さなかった印象。主人公とパーティの面々はともかく、男装のツンデレ美剣士とかちょっと盛り過ぎな気も。Aの事件を追ってるとBの事件にってのはいいんだけど、序盤の勘定吟味役と仲買商人贈賄事件は正直今巻では要らなかったかな。ハナから八丈島流人と小納戸頭取の薄汚系人事の方だけで十分よかったと思う。後半の乙三郎の独白、そのひたむきさが胸を打つ。清と濁の対比とその狭間を生きる主人公。2015/08/03
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