内容説明
安土城を構え、天下布武の大業を半ば成し遂げた織田信長を狙う狙撃者。信長の命を救ったのは海王と名乗る青年だった。戦で負傷し記憶を失った海王は、養母メイファの宿敵である倭寇の凶賊・ヂャオファロンの息子と思い込まされていた。だが自由で高貴な魂は変わらない。その魂に惹かれ、心許した信長は、本能寺の炎風の中で問う。「我が大業を継ぐか、海王」。徹夜読み必至、怒濤の中巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
285
海王記憶喪失から、本能寺の変→中国大返しと、この時代を描くならば、誰がどうやっても見せ場となる出来事満載の中巻。信長の最期に、海王を立ち会わせるとは大胆ながらも熱い展開。記憶が戻った海王が、一気にレベルが20くらい上がるご都合主義も、その流れでなんか納得してしまう。話の展開が、敵との斬り合い中に熊鷹乱入、もしくは善鬼かジャオファロンの横槍で味方と離ればなれになって救出して、その最中にまた熊鷹か善鬼/ジャオファロンが…のループになっているのが気になる。そんな役柄に小野善鬼とかを持ってくる茶目っ気は好き。2020/07/10
ひ ろ
20
★★★☆☆ ううむ、そう来たか!本能寺の変の動機新説!なかなか奇抜だか説得力が有ると思った。有り得ないと思いながらも、本能寺の変前後の光秀の不可解な動きや細川親子の動きが実に自然に符号するのが小気味良い。でも細部には無理があるかなぁ。面白い説なんだがなぁ。なわけで3★。2020/08/13
けやき
17
海王の身辺も面白いけど、中巻の見せ所は、本能寺の変から秀吉の中国大返しだね。面白かった。2016/04/13
Kaz
8
史実にフィクションを絡ませつつ展開する戦国大活劇。夢中になって読み進められます。ストーリーとはあまり関係がないのですが、秀吉の中国大返しの裏に石田三成の用意周到な危機管理があったというのは史実でしょうか。どなたか知っておられましたら教えてください。よろしくお願いします。2013/08/21
hiyu
6
ボリューム感満載だが、ダイナミックであり面白い。記憶を失った海王、時代のうねりとともに、少しずつ立ち始める海王。ラストはどうなるのだろうか非常に楽しみ。個人的には信長にしろ、光秀にしろそれに従う者の言葉言葉が突き刺さるが、何となく、海王の仲間とは異なる感情があるような。2020/12/07