内容説明
普段から恨みを買っていた不良女の交通事故。共依存する母子がお互いに抱く心の闇。いじめっ子の少年が落ちた陥穽。相性の悪いアシスタント同士の意外な関係。妻子ある男に恋した姉妹の相剋。実話になってしまった創り話。そして著者の肩に四十肩のように重くのしかかる生き霊……。意識、無意識のうちに身内や他人に対して抱く想念が、嫉妬や恨みとして顕在化するとき、生き霊となるのか? 大好評実話怪談第3弾!
目次
嘘つき女が隠したかったこと
笑いと恐怖
怖い話のバリエーション
夢の中の家
イソップ童話のような話
ある兄弟の物語
兄のその後
因果応報
熱病の中で見たもの
対照的なのに似ている二人の女〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
77
〜「怖さ」には正確な判定も序列もない〜 とのことなので、ここは「全部怖かった」と書いておこう。怖いかはさておき奇妙だった。事実は小説より奇なり。2016/03/21
眠る山猫屋
54
エッセイに近いけれど、“視えない人”志麻子さんのまわりに集まる視えたり視えなかったりする者たちを語る百物語。類は友を呼ぶとはこの事か・・・失礼。生霊を飛ばしまくるLさんとか、めんどくさい事頻り・・・。2022/07/08
坂城 弥生
53
最後の方の「知らぬが仏」が特に印象的。個人的に無知は罪で愚かと思うけど、幸福だと思っているので。だからセットで思い出すのは『好奇心猫をも殺す』上手くバランスがとれるのが理想なんだろうなぁ。2021/01/28
すしな
42
080-24.シリーズ第3作です。2011年発行ということで、当時は今より公然とパワハラとかセクハラとかがあった時代で街中にも一風変わった人も見かけたような記憶もありますが、岩井さんの周りのその密度の濃さが怖くもありおかしくもあるというバランスでした。前作同様、人を殺めてそうな人や嘘をつく人が大勢出てくるのですが、岩井さんの田舎のほうではそういう人もその土地をで暮らし続け、周りも受け入れて何事もなかったように振る舞うというので、横溝正史的な話も全くのフィクションでもないのかなと思ったりしました。2024/09/04
pulpo8
23
シリーズ第3弾。何故かこれだけ図書館に置いてあったので、第2弾を抜かしてこちらから。うーん、飛び抜けて印象に残った話というのはなかったかな。相変わらず嘘つきの話が多く、「スクープ情報」「私を戦慄させた嘘」の目的不明の嘘には何かしら嫌なものを感じたけれど…。「日記で伝えたいこと」は本当に訳が分からずちょっと気になる。しかしもっと気になったのは、あとがきの“一人の人間を何人かに分けたり、複数の人間を一人の人間として書いている場合もある”という情報。それってもはや創作では。職業や背景を変えるのはいいと思うけど。2016/07/20
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