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内容説明
出会ったあの日も、すれちがった夜も、共にする今日も、いつだってまだ途中の私たち。――息を潜めて、からだを重ねて、それからずっとずっと恋をしてきたふたり。求め合いながら、許し合いながら、時にすれ違いながら、流れゆく季節を見つめながら、宮下雪乃(みやした・ゆきの)と岩井節子(いわい・せつこ)の恋愛風景に最終章が訪れる。ふたりぼっちの日々から、見えない道の先にある“心”を信じて――ひだまりに足をとめる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イーダ
10
お互いが自分に向き合い、お互いが相手を知ろうとする。実際の行動以上にその道のりは険しかったですが、とりあえず現段階で幸せになれたので良し! ミカちゃんマジ天使!そしてしおりちゃんは最後まで小悪魔だったなー。怖い。2016/08/25
uminomaru
8
再読。アフタ連載当初は青い孤独な少女達の群像モノだと読んでたから、この展開にはハラハラした。セックスの描写とか、生活感ある風景とか雪乃の自意識とか女の子の肉感が妙にリアルで、二人の揺れ動きがどう収束するかなあと思いながら最終巻を迎えました。決して安易な理想や理想の崩壊だけではなく、夢物語を見つつも、現実が常に突きつけられながらもそれを無視はできないという二人の聡さと愚かさが好きだった。ちょっと描写とジャンルがアレだから万人にはすすめられないけど、こっそり「私これ好き」と主張したい。そんなお話でした。2012/05/19
あずま
8
百合作品と聞いて手を出したけど、主人公雪乃ちゃんの成長物語の色が強かったですね。一夜限りの男性やイタリアンの彼はどうなった!?と気になりつつもハッピーエンドかなー。周囲の人たちの悩みながら夢を追う姿も好感が持てました。2012/04/06
S.Fukazawa
8
アイドルの夢破れ帰郷したものの、いじめられ傷ついた主人公が、東京で再び歩み始めるまでのお話。本巻で最終巻。何かあるたびに動揺し、グズグズしていた主人公が、少しずつ強さを身につけていく様子を丁寧に描きました。特徴は、同性愛も含めて、女性同士の人間関係をシビアに描写していること。同性に対する冷徹な視線は、女性作者ならではです。甘くない現実を突きつける上に、同性愛が絡むため、好き嫌いは分かれるでしょう。しかし、人間関係と成長を描いた作品としては、見事な出来栄えだと思います。2011/08/15
アイ
7
自分が嫌いでとにかくもやもやネガティブな雪乃にイライラしたものの結末でどうまとめるのか気になり結局最終巻まで読みました。もやもやしてるわりにそれを脱出するためのアクションがないんですよね。それでどうしたいのこの子は…とイライラする。でも現実は確かにそうで、もやもやがあってもそれを瞬時に払拭できるような事象はなかなか起こらず、もやもやを抱えたまま折り合いつけて前に進んで行くことしかできないのではないかと思いました。二人で生きてく決意が出来るほどに成長した主人公たちにほっとしました。2011/04/15