内容説明
人生には、晴れの日があれば、曇りの日もある。どしゃ降りの日だってある。運の悪い人はずっと雨が降り続いているかもしれない。その境遇を恨んでいる人もいるかもしれない。それでも人間は、「雨」をじっと我慢して、腐らず妬まず、生きていかねばならない。誰だってできることなら、勇気凛々と生きていきたいものである。でも、現実には、そううまくはいかない。そんなときに『論語』や『老子』だけでは、事足りないと正直思う。だから、この二つの最高の教科書に書かれていることを、「現実」というフィルターに通すことが必要になる。それを見事なまでに実現したのが、『菜根譚』なのである(編訳者まえがきより)――古典的名著のわかりやすい現代語新訳版として刊行した本書は、人生の達人になるための考え方が網羅されている。いまの時代を生きる人々に役立つと思われる内容を、計216項目に厳選。超実践的な数々の言葉があなたの心の奥底に響きわたる。
目次
人生は長い
無骨に生きる
染まらない
腐らない
喜ぶ
脂ぎらない
騒がない
投げ出さない
質素に生きる
恨まれない〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tadashi_N
12
頑張り過ぎない名言。2015/09/04
おぎ
2
「有能ではなく無能を装う」「利益は人に譲り、徳は自分が率先して行う」「事業は社会のために行う」など、「中庸でありながら社会のために存在すること」のエッセンスがつまった書です。読めば絶対的な成功を収めるというような本ではありません。むしろ、有能でありながら平凡に生きるというのが幸せというスタンスです。ひけらかさない、奢らない、有能ぶらない、僕も気をつけようと思いました。2020/08/31
matsu2015
0
年をとったからか、脂っこいものが段々食べられなくなってきた。脂っこいほうがおいしいと思っていたけれど、あっさりの良さについて考えることが多くなってきた。そんなとき、この本は、物事の多くは脂っぽくはない。むしろ、あっさりしている。あっさりしたものの中に良さを見い出し楽しもうではないかと語ってくれたように感じた。2017/02/12
羊男
0
★★★2011/11/30