B&Tブックス
おもしろサイエンス 日本刀の科学

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  • サイズ A5判/ページ数 117p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784526076565
  • NDC分類 756.6
  • Cコード C3034

出版社内容情報

伝統技法で製作されてきた日本刀はこれからの技術開発においても学ぶことのできる点は多い。そんな日本刀を解説。

内容説明

日本古来の伝統技法で製作されてきた日本刀は、折れず、曲がらず、よく切れるという優れた特性をもっています。これらの特性は、現代の工業技術を先取りしたさまざまなハイテクによるものです。今後の技術開発において日本刀から学べることはたくさんあります。

目次

第1章 日本刀ことはじめ(日本刀の移り変わり;刀の種類 ほか)
第2章 たたら製鉄と日本刀(日本刀の原料となる砂鉄;現代に復活したたたら製鉄 ほか)
第3章 日本刀を作る匠の技(古刀の再現への挑戦;水圧し・選鉱・積沸かし ほか)
第4章 反りと刃文は焼入れによってできる(変態・熱・力学から日本刀を見る;鉄と鋼はどう違うか ほか)
第5章 日本刀の完成(研ぎによって刀に命が宿る;刀の切れ味とは ほか)

著者等紹介

井上達雄[イノウエタツオ]
1939年生まれ。京都大学大学院機械工学科、同大学院を経て、同大学助手、助教授、教授。2003年退官後、福山大学教授、埼玉工業大学特任教授。現在、NPO法人「変態・熱・力学研究協会」理事長として、態・熱・力学の理論の構築と有限会社アイデアマップと協同して熱処理シミュレーションソフトCOSMAPの改善に尽力。元日本材料学会会長、国際材料学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

21
近頃では擬人化されるほど、幅広い人気を保つ日本刀。武器としての発明から、 実際の使用に即した発展と変遷、凶器とは別の、美術品としての現代の立ち位置。 刀身の組成や、製法の科学的アプローチ。たたらの構造、反りの生まれる仕組み や、強度や粘りのメカニズムなど、刀匠の勘や口伝の裏付けるデータも面白く。 幸か不幸か、平和による失われていくアナログなテクノロジーの保存と再生に デジタルなテクノロジーが欠かせないのは興味深い。 2017/07/07

なつきネコ

7
観賞ではなく、刀を科学する一冊。だいぶ簡単に書かれているはずなのに、理系に疎い私にはなかなかキツイ。しかし、多くの間にマニアが語る焼き入れのさいに刀は曲がり反りができるあたりはわかった。熱応力などで曲がる。シミュレーションでマルテンサイトに変化していき、反りに変化していくのはわかりやすくて良かった。ここまで科学でわかっているのだな。私見の一つに東西の刀剣の違いは水の考えは、焼き入れの水は軟水に限定されている事に、硬水のヨーロッパの刀剣は焼き入れ作業で不純物が入りこむから、脆くなる考えに補強できて良かった。2017/05/26

だ~しな

5
日本刀に対して知識を深めようと思い読了。そこそこ薄い見た目に対して、内容が濃いというか重い(物理学の専門的な意味合いで) 刀の製造法から、製造工程における刀身の科学的変化を熱力学と化学の観点から掘り下げていく。正直この分野に詳しくないのでかなり苦労した。ただ製造工程毎の科学的意味付けやら、刀の構造的合理性についてなんとなく知見を得ることができた。何より驚くのは、こうした複雑な構造変化を感覚と技術の伝承してきた刀匠たちである。集合知の積み重ねが恐るべき技術体系の一部となる可能性が有ることを肝に銘じたい。2018/01/03

おっとぅ

4
日本刀の容姿、形態、切れ味、構造、歴史などを科学の目で解析されている。日本刀の美しさや妖艶さについての本ではないので、鑑賞目的の者にとってはちょっときつかった。2017/10/29

乱読家 護る会支持!

4
日本刀特有の反りと刃文はどうやって生じるのか? 途中からいきなり数式がばんばん出る工学書に変わります。 一般の読者はどれだけついてきはるんやろか、、、 2017/08/04

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