小学館文庫<br> 小説 竹光侍(一)

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小学館文庫
小説 竹光侍(一)

  • 著者名:永福一成【著】
  • 価格 ¥627(本体¥570)
  • 小学館(2013/08発売)
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  • ISBN:9784094085020

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内容説明

その男の本性、狂気か。

江戸のかたぎ長屋にやってきた浪人・瀬能宗一郎。ある日、彼のもとに侍の集団が押しかけてきた。道場破りをされた恨みをはらすべく果たし合いを申し込んできたのだ。宗一郎は、彼らを抜刀することなく撃退してしまう。その際に、隣の家に住む大工の息子・勘吉は、宗一郎が腰に差している刀が、竹べらに銀箔を捲いた竹光であることを知ってしまう。
勘吉は、この怪しい浪人の秘密を探ろうとつけ回すのだが、宗一郎にはいつも尾行がばれてしまい、次第に二人は仲良くなっていく。
一方、辻斬り事件が相次ぎ、宗一郎に疑いがかけられる中、宗一郎をつけ狙う凶悪な剣士があらわれた。
瀬能宗一郎とは何者か。なぜ竹光なのか。その本性は、凶器か狂気か。
侍とはいえ、刀を抜くことすらなくなった平和な時代。それでも剣に憑かれた男たち。彼らの行く手に待ち受けるのは、闇か光か。
「こんな娯楽をやりたくて原作をお願いした」漫画表現の最先端を走る松本大洋初の時代劇『竹光侍』。その原作者による書き下ろし長編時代小説シリーズ第一弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ねむねむあくび♪

75
面白い。狂気を孕んだ人間の描写が素晴らしく、昔ながらの剣小説というより、呪術回戦などの漫画に通じる視覚描写力が新しい。文脈からの剣鬼ぶりに、ぞくりと怖気を感じる。危うい空気をまとった日常の江戸の暮らし。不穏な空気感をたたえた作風は、松本大洋氏の漫画にも確かに相性が合う気がする。松本大洋の漫画も、この本の続編も全部読みたい。2021/12/04

chimako

71
あとがきは漫画家松本大洋さん。松本さんに頼まれて福永さんが原作を書いたのがこの『竹光侍』書名が良いよね。何かあると思わせながらも厳しすぎないところが。 訳あって江戸に流れ着いた浪人瀬能宗一郎。腕は立つが暮しの経験値が低く独特の価値観と生活感を持つ。父の形見の「國房」を質に入れ腰に差すのは竹に銀箔を巻いた竹光。暮しに困って質に入れたのではなく、己のため人のため。それでもまだまだ腕を磨きたい。長屋暮らしの宗一郎が巻き込まれる事件。剣は人殺しの道具であることを改めて思い知る。最後に登場する木久地が恐ろしい。2023/03/17

yamatoshiuruhashi

43
「竹光始末」を松本大洋が漫画化したのかと思っていたら、全く別の話だという。それで小説を手にしてみる。後書きによれば松本大洋が本書の作者に頼んで原作小説を書いてもらったらしい。最初から画にすることを前提の小説というのも出発点として面白い。今のところ特段の深みは感じないが、剣豪(本書では剣鬼)が市井にのほほんと住んでおり、町人との交わりなど時代娯楽小説のポイントは押さえているようで気楽に続刊も読んでみよう。2021/07/11

海猫

16
漫画原作の小説化ということらしいが主人公の造形等ユーモラスで読ませる。ほのぼのした雰囲気を掻き乱すように仇役が登場して続く引きなかなかに憎い。二巻目にいってみよう。2011/08/15

oedococo

11
突然江戸の職人長屋に住みつくことになった、ひょろりと上背のある若侍。今風のニートではないが、何で生計を立てているのかまったくわからず、得体の知れない男だが、どんどんと彼の剣豪ぶりがわかっていき、実に痛快。あたかも落語でも聞いているような江戸長屋の登場人物の描写、主人公と隣に住む小童との友情にも似た面白い絡み合い。これは、はまります!剣客商売も面白かったが、こっちのが主人公が魅力的です!2016/03/13

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