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内容説明
辰美市長を通じて、グラスホッパーに取り入った〈令嬢〉は、犬養暗殺を計画していた。街頭演説の最中を狙うと知った潤也は、犬養に忠告する。そこでスズメバチは、犬養に内緒で狙撃されそうなビルにも警備員を配置した。一方、寺原ジュニアは潤也をおびき出すため、詩織たちの“狩り”を計画。犬養の狙撃と同時に狩りを始めるべく、準備にかかり…
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
PSV
44
「魔王となって… 君はどうする？ 未来を荒廃へ導くつもりか？ それとも、晴天へと、 誘うか……」 「兄貴…これからきっと世界は変わるよ… 犬養が変えるのか誰が変えるのか… それはわからないけど… でも大丈夫。 俺達はきっと大丈夫だ… 賭けてもいいよ。」 ★★★★☆ 凄い、あの原作をここまで見事にアレンジできるなんて。でも、高望みかもしれないけど、もっと先、この先が読みたかった。願わくば大須賀版「モダンタイムス」を読んでみたいかも。2012/10/02
yu
37
Kindleにて読了。大人買いして一気読み。蝉、鯨、蜂、押し屋。バカジャナイノーな兄弟。グラスホッパーとオーデュボンと魔王とモダンタイムスと首折り男をとにかく読みたくなる。2019/07/28
眠る山猫屋
30
一気読みになってしまった。絵柄は、まぁ、そんなに好みではなかったが、原作をアレンジしたこの作者さんの能力、凄過ぎる。伏線も巧みに回収されていたし。ラストのオールスター、鳥肌ものだった。原作とは解離したけれど、本当に読んで良かった作品。犬養の演説もまるで安倍晋三を予言したようだったし(この作品は彼の登場以前だよね？)、表題の『魔王』の意味が解るラストシーンも感慨深い。皆さん機会があれば、是非読んでみて！2016/10/14
G
25
この漫画をジュブナイルリミックスと呼んで本当に良いのだろうか？『魔王』『グラスホッパー』を中心に井坂作品を繋ぎ合わせることにより、壮大な物語として見事に昇華させた。その意味では確かにリミックスだ。 しかしテーマは深淵である。群衆が求めるカリスマの存在。個と全の希薄な関係性。魔王とは何なのか？ ジュブナイルとは程遠いテーマだ。 ９条改正問題が世間を騒がしたこの時期、本作を再読出来たことは感慨深い。 「自分の頭で考えろ。自分自身で選択しろ」 2015/11/05
ぐうぐう
21
ここ数年において、一番成功したコミカライズと言えるのではないだろうか。それほどにこの『魔王』は、原作への敬意と、同時に独創性あるアレンジが施されている。原作者のお墨付きがあるのが、何よりもその証しだ。原作小説の持つ、複雑で深いテーマを、少年向けに描くことの危うさを、この漫画は見事に克服している。作画を担当した大須賀めぐみは、これが長編連載デビュー作というから驚きだ。秋から始まる新連載も楽しみだ。2009/09/08
