内容説明
将軍の料理人・鮎川惣介の勤める江戸城の御膳所に、京から謎の料理人桜井雪之丞がやって来た。大奥での盗難、夜鷹殺し、放火など、事件の陰には必ず雪之丞の姿が…。惣介が自慢の嗅覚で解決する事件の背後には、将軍家斉公の継嗣にからむ闇の手が働いていた!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うずら
13
包丁人侍事件帖シリーズ・第1弾。将軍家斉の料理人である鮎川惣介は、天性の鋭い嗅覚の持ち主。愛嬌があるとは言われたことはあっても、男前だと褒められたことは一度もない。京都からやって来た捉えどころのない料理人、桜井雪之丞は何やら怪しい。幼馴染で頼りになる片桐隼人、博識で傲岸不遜な曲亭馬琴を絡め、惣介は事件を探っていく。親子、特に父親と息子というのは、男同士なだけに難しいのでしょうか。美味しそうな料理と、推理と謎解きが面白かった。2014/06/14
さいちゃん
7
「武士の献立」のDVDを見た後に、本屋さんで見つけて買ってみました。料理と事件がうまく構成されていて、面白かったです。登場人物も個性的で興味深く、シリーズになっているようなので、続きも読んでみようかと思います。2014/06/22
ひろ
5
面白い!読んでよかった。お腹がグ~、心がほっこりなりました。こういう時代物は入り込むまでに結構かかる私ですが、すんなり最初から楽しめました。生湯葉揚げ、海老豆腐、鶏団子の味噌雑炊、試したい料理がたくさんだった。2012/06/19
勝部守
4
鼻が利いて、食い意地が張っているが、憎めない等身大の主人公。2017/09/27
あかんべ
4
惣介が夜食として家斉に毒見なしで、温かい料理をだす。将軍の愚痴の聞き役に徹したいところだが、それ以上の役を背負う。でも主から、頼られるって、気持ちいいことだろう。2014/06/01